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同封されてた便箋には、
クリスマスツリーと、
織姫様のイラストが描いてある。
カラフルな色遣いに、
気持ちが少し華やぐ。
「可愛い。
でも、クリスマスなのに、織姫様？」
ふっと、笑みがこぼれた時。
裏口の扉が、
ガタピシと軋んだ音を立てた。
誰か入って来る。
まさか、泥棒？
身構えた時、
「おっちゃん、また鍵かけてへんやん。
危ないで」
懐かしい、柔らかくて温かい話し方。
胸が跳ね上がる。
「ただいまぁ」
電話越しじゃない、
本物の、マスターの、声。
「良かった。
間に合うて。
A・・・、ただいま」
座敷のツリーの前で、
ぼんやりと座ってる私に、
マスターが笑いかける。
黒のロングコート。
帽子と眼鏡を取って、
慣れた仕草で、カウンターに置く。
目の前にいるのは、
紛れもない、
あの夏の日と変わらない、
マスター、その人だ。
「A？ただいま」
もう一度、マスターが、
ぼんやりしてる私に言う。
だけど、何にも答えられない。
こみ上げてくる、いろんな感情。
「そんなびっくりした顔して。
お化けとちゃうで？
ほんまもんの、生身の俺やで？」
「うん、分かってるよ。
章大・・・」
ごく自然に名前で呼んでた。
離れてる時は、
彼が誰なのかさえ、
見失いそうで、
その存在自体が、
幻だったんじゃないかとさえ、
思いかけてたのに・・・
「A、誕生日おめでとう。
そんで、メリークリスマス」
「ありがと・・・」
言いたいこと、沢山あったの。
もし会えたら、
最初に、こんな話しよう、
あの話もしなきゃ、
って・・・
なのに、何にも言葉なんて浮かばない。
マスターが、
私のそばまで、
ゆっくり歩いて来てくれる。
待ちきれないくせに、
身動きも出来なくて。
じっとしてた。
ブーツの爪先が目の前で立ち止まる。
触れられる距離まで。
あとほんの少し。
「やっと会えた・・・」
ため息のような声がして。
前のめりに崩れるように、
私の前に膝をついたマスターに、
抱きすくめられた。
懐かしい、少し甘い匂いに、
時間が巻き戻っていく。
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美穂(プロフ) - マスターも更新！有難うございます。 (2020年10月12日 0時) (
レス) id: f4c26da760 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - foolさん、更新ありがとうございます！！待ってましたーー！！マスター会いにきてくれて2人がクリスマスを一緒に過ごせて嬉しいです。今、最初からまた読み直してみました。幸せな気持ちと切ない気持ちとまた幸せな気持ちと…色んな感情が…今後も楽しみにしています。 (2020年10月11日 22時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ついに…やすくん来てくれたんですね！！ちょうど良いところで続きに…(*/∀＼*) 主人公も東京の会社に就職とは！やすくんと距離も近くなれそうな…！そわそわしてきました！笑 続きも楽しみです！ (2020年5月14日 2時) (レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます。大阪のライブのあと2人が会えますように…ハラハラドキドキしてます。メンバーの中に相談できる相手が居て良かったです！｡･ﾟ(ﾟ⊃ω⊂ﾟ)ﾟ･｡ (2020年5月12日 13時) (レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
亜季(プロフ) - マスター私も会いたいよー！会いに来てー！ (2020年5月11日 22時) (レス) id: a8bccc7358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2020年3月4日 7時
