彼氏の正体。１ ページ15
Aside
マスターについて。
何にも聞いちゃいけないのかと思ってたけど。
「なんでやねんな。
なんが知りたいん？」
一笑にふされてしまった。
閉店後のcafe昭和堂。
畳の上に足を投げ出して、並んで座って。
私の質問に、一つ一つ、答えてくれる。
「名前は、安田章大。
文章の章に、大きいて書くねん」
「昭和５７年の９月１１日生まれの、
今年２９歳」
「兵庫の尼崎出身」
「職業は・・・
強いて言えば、音楽、関係？
自己紹介、こんぐらいでええ？」
マスターが私の肩を引き寄せて。
キスで、会話終わりにしようとしてるから。
慌てて、肩押して、遠ざける。
「待って。
ねぇ、音楽って？」
「ギターやってるねん。
今はちょっと休業中」
「そう言われれば、すっごく似合ってる。
マスター、いかにもバンドマンて雰囲気だもん。
聴いてみたい。
ここにギターないの？」
はしゃいでる私に、
マスターは少し複雑な顔。
「ギターはいつでも弾くから。
今はキスしてもええ？」
「まだダメ。
大正元年生まれって言ってたのは？
冗談だったの？」
「あれはついぽろっと出てもうてん。
Aちゃん、
俺は過去から来たて信じてたし。
出来たら、そうであってあげたいなあて」
「なんでそうなるの？
過去から来たなんて、やだよ。
帰っちゃう日が来るもん」
何気なく言った私の言葉に、
マスターが不意に切ない顔して、
瞳を伏せるから。
わけもなく、不安になる。
「ねぇ。マスターは、」
いつまで、cafe昭和堂のマスターでいられるの？
マスターじゃなくなっても、
私たち、変わらずにいられる？
全てを知るのが、こんなにも怖い。
こんな恋は初めて。
「マスター、」
「章大でええで？」
「じゃあ、私のこと呼び捨てにして」
「ん、A？どした？」
「しょ、う、た。
キスして」
「やっと、欲しなった？」
マスターが、ふっと目を細めて笑って。
顔が傾く。
優しく、触れた唇。
甘い吐息。
この人のこと、
私はまだ何も知らない。
なのに、こんなに惹かれてる。
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美穂(プロフ) - マスターも更新！有難うございます。 (2020年10月12日 0時) (
レス) id: f4c26da760 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - foolさん、更新ありがとうございます！！待ってましたーー！！マスター会いにきてくれて2人がクリスマスを一緒に過ごせて嬉しいです。今、最初からまた読み直してみました。幸せな気持ちと切ない気持ちとまた幸せな気持ちと…色んな感情が…今後も楽しみにしています。 (2020年10月11日 22時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ついに…やすくん来てくれたんですね！！ちょうど良いところで続きに…(*/∀＼*) 主人公も東京の会社に就職とは！やすくんと距離も近くなれそうな…！そわそわしてきました！笑 続きも楽しみです！ (2020年5月14日 2時) (レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます。大阪のライブのあと2人が会えますように…ハラハラドキドキしてます。メンバーの中に相談できる相手が居て良かったです！｡･ﾟ(ﾟ⊃ω⊂ﾟ)ﾟ･｡ (2020年5月12日 13時) (レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
亜季(プロフ) - マスター私も会いたいよー！会いに来てー！ (2020年5月11日 22時) (レス) id: a8bccc7358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2020年3月4日 7時
