幸福論《Ssaid》 ページ7
雑誌の連載の取材を終えて、智くんと楽屋で二人きり。
ちなみに、この後は5人で収録で、あと1時間半くらいでメンバーが揃うはずだ。
だから、しばし、二人の時間。
有り難いことに忙しくさせてもらっていたから、智くんと過ごした時間はほとんど無い。
ぼーっとスマホを眺める智くんの隣に、そっと腰を下ろした。
「んぉー…しょおくん」
「ちょっとあなた…じーさんみたいだね」
「そーかぁ？」
くふくふ。
最近無かった、こうやってたわいもない話をして、二人で笑いあう時間。
ありきたりだけど、…なんか、幸せ。
「なぁ、しょおくん」
「ん？」
「18周年だな」
「ほんとだ、そうだね」
「高校3年生になるんだよ」
別に、何周年にこだわっている訳じゃないけど。
だって、結成して十数年とかより、俺らが歩んできた、もっともっと大事なモノがあると思うから。
「…やっぱ俺、嵐大好きだなぁ…」
そう言って、涙を流す智くんは、すごく純粋で、すごく綺麗な人なんだと思う。
「…なに、しょおくんまで泣いてんだよ…っ、ぐす…」
「…うるさいな、おあいこでしょ…」
嵐が大好きだ。
4人が大好きだ。
それだけはきっと、ヨボヨボのじーさんになっても変わんないと思う。
「…しょおくん…これからもよろしくなぁ…」
「うんっ、ぐす…、もちろん」
「俺を支えてくれよぉ…？」
「…支えるよ、ずっと、あなたはそのままでいてね」
俺の、俺たちの大好きな嵐のリーダーでいてね、智くん。
(おっはよー！)
((しーっ！！))
(ちょっ、何…って、あぁ…)
(ぐっすりだね)
(肩寄せあって寝てますよ)
(仲良しだね)
(いつもありがとう、二人とも)
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作者名：salt_* | 作成日時：2017年8月29日 20時
