林檎色に熟れて【BTS】 (ページ15)

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ちょっと疲れてたのか具合でも悪かったのか

とにかく少し弱っていたところに先生からしたらまだまだ子供な、私が来て余計なことをしたから、ちょっとからかってみただけ。

____そうだよね。きっとそう。

昨日の事がずっと頭から離れなくて、熱がある時のようにぼーっとして調子が狂う。もちろん講義の内容なんてまともに覚えてなくてあっという間にサークルの時間がやってきた。

『Aちゃん、大丈夫？今日ずっと元気ないね。
なんかあった？』

「んー大丈夫、！ありがとう。
ちょっと考え事してた。」

やっぱり周りから見ても今日の私はいつもと違うみたい。そして、

『そっか、無理はしないでね

___あっ！今日もジン先生来てる！！目の保養～』

調理室の真ん中で女の子に囲まれながら
笑顔で明るく話す先生は普段と少しも変わらない
'' かっこよくて優しい先生 ''の姿なんだ。

…

…

『Aちゃん、やっぱり何かあったでしょ』

「な、何も無いってば～」

『じゃあ何でずっと机の端っこにいるの
あ、もしやユンギ先輩が苦手？』

「いやそんな事ないよ」

前回と同じ調理台を使うメンバーは変わっていなくて、ジン先生がずっと居るからどこか居心地が悪くてそわそわする。

YG「おい、そこの…なんだっけカンさん？」

「は、はい！カン Aですっ」

YG「ん、Aな。わりーけど、これで少し混ぜとい
てもらっていい？」

「分かりました！こ、こうですか？」

ふいにユンギ先輩に名前を呼ばれてどきりとしつつ、渡されたハンドミキサーの様なものを手に取るけれど…

ナンダコレ
どうやって使うの？まずどこがスイッチですか

ポチッと得体の知れない機械のボタンを押すと

ブィィィィィィィン

と明らかにやばい音を鳴らしながら先端が物凄い速さで回転した。

「あわわわわわわっ」

YG「っおい！止めろ止めろ！」

慌てまくる私の手にユンギ先輩の手が重なって、さっきとは別のボタンを押す。
カチッと音がして回転がゆっくりになる機械。

YG「ここで回転の速さ調節できるから。
こーーやって空気が入るように混ぜて。」

「は、はい！有難うございます…！」

怪我すんなよ、とぼそりと呟いたユンギ先輩と、

その肩に急に手を置くジン先生。