林檎色に熟れて【BTS】 (ページ2)

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調理室にはいくつもの調理台のようなものがあってその周りを囲むように椅子が置いてあった。
イケメンさんは1番真ん中にある台の椅子に座っている。

私はどこに座ろうかと荷物を抱えたままうろうろしていると

JN「ここに座りなよ」

「へ？」

私の返答に少し困ったように笑うイケメンさんは、自分の隣の椅子を指さしていて＿

「いいいいいいいいんですか…？」

まさかこんなかっこいい方に隣を勧めてもらう日が来るなんて…
勝手に意識して真っ赤になってしまった顔を見られないように、ちょこんと隣に座った。

…

気まずい。何も話せない。

早めに着いたせいで、サークルの開始予定時刻まではまだまだあって相変わらず広いこの場所にはふたりだけ。

人見知りはしない方だけど、隣に座っている規格外のイケメンさんのせいで頭が回らなくて、話す話題の1つも出てこない。

がんばれA！！！
きっと同じ1年生だし仲良くなれた方がいいに決まってるんだから！！！！！

「あのっ！！」

JN「わっ！何！？」

「名前聞いてもいい？…デスカ」

JN「そっか笑言ってなかったね。キムソクジンで
す。周りの人からはジンって呼ばれてるよ。」

「ソクジン君…ジン君…何だか似合ってるな。素敵な名前だね」

JN「ジン君笑 ……君の名前は？」

何故か少しいたづらっぽく笑ったあと私の顔を覗き込むようにそう聞いた。綺麗なそれとばちっと目が合ってまた顔が真っ赤になっちゃいそう。

「私はA…」

JN「君こそ素敵な名前じゃん！Aちゃんって呼ん
でもいい？」

「うん！もちろん！」

…

ジン君は凄く柔らかくて穏やかな雰囲気がある。1度打ち解けてしまえばとっても話しやすくて初めてましてだとは思えないほど一緒にいて楽しかった。

私たちは他の人が調理室に来るまでずっと話し続けていた。

？「はい。それでは今年度初めての料理サークルの活動を開始します。」

いつの間にか周りの椅子も人でうまっていて、すっと前にでた男性の低い声が響いた。