雅 -miyabi- 第1章 (ページ47)

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＜ケンカ⑤＞

ZM『…ハルモニのとこ行く？』

私は頷いた

ZM『ちょっと待ってて』

チョウミオッパは何処かに電話をかける

ZM『あ、もしもし…うん
これから行きます、はい…』

電話を切ると微笑んで

ZM『じゃあ、行こうか』

手を差し伸べてくれるチョウミオッパ
ねぇ、なんでそんな顔するの？

知ってるよ、微笑んだ時に
一瞬顔色が変わった事

チョウミオッパに連れられて
向かったのは病院だった

『…え…？』

チョウミオッパの話だと
私が家を飛び出してから
祖母は寝ることも食事を取ることも
できなくなってしまったようで
遂には倒れてしまったそうだ

ZM『大丈夫、今は点滴もして
すっかり元気だから』

チョウミオッパはいつから知ってたの…？
ヒチョルオッパは…？
他のみんなも知ってたの…？

祖母『…A、迷惑かけてごめんねぇ』

そんな姿で謝られても…
悪いのは私なのに

『おばあちゃんのせいじゃない
私が……私が……』

涙が溢れてこれ以上何も言えなかった

ただ泣きながら

『…ご、ごめん…なさい…』

ちゃんと謝った

その日ヒチョルオッパも
祖母のお見舞いに来たので謝った

HC『………ちゃんと待ってる人が
いるんだから迷惑かけんなよ』

そう言って頭を撫でてくれた

＿＿＿＿＿＿＿

HC side

Aが雅を出て数日、
ハルモニが倒れた

HC『ハルモニっ、しっかり！』

たまたま遊びに来ていた俺は
目の前で倒れたハルモニを
病院に連れて行った

その時は、俺しかいなかったから
医者の言葉を聞く

軽い栄養失調と貧血だった
だけど、年齢的に体力が追いつかず
気を失ってしまったらしい

祖母『Aが戻りたいって言うまで
入院してる事、言わないでおくれ』

目を覚ましたハルモニの第一声がそれだった

HC『なんで？』

祖母『あの子にも、
迷惑かけたくないからねぇ』

HC『………ハルモニ』

俺は、ハルモニの言葉通りにした

チョウミにも
Aが帰りたいと言った時に電話して、
と伝えた

すると、すぐにチョウミから連絡があって
Aが病院に来ることになった

ZM『A、お父さんや
お母さんの夢を見たって

それから、ハルモニの事も……』

チョウミからそんな話を聞いて
俺は、Aにごめんな、と謝った