雅 -miyabi- 第1章 (ページ43)

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＜ケンカ①＞
EH side

仕事がオフだったある日、

『もしもし？
ヒョクオッパにお願いがあって……
あのね……』

久しぶりのAの電話は
パァっと遊びたいというお誘いだったので
Aと一緒に近くのクラブで遊んでいた

12時前には帰そうと思っていたが
だいぶ過ぎてしまい深夜2時

ヒニムヒョンの怒鳴り声が雅に響き渡る

ハルモニは心配の眼差しで
Aとヒニムヒョンを見ている

ここは素直に謝った方がいいよな……
と思ったのもつかの間

『私だって……私だって……
みんなと同じように遊びたいもん！』

と言って雅を飛び出したA

EH『え、ちょ、A！！』

ヒニムヒョンを見るけど
追いかけようとしない

EH(全く……頑固なんだから……)

そう思って、Aを探すと
事務所近くの公園にAはいた

『うっ……ひっく……
ヒチョルオッパのバカ……』

ベンチに座るAは泣いていて
隣にきた俺にすら気づかない

俺は隣に座り、ポンポンと頭を撫でると

『オッパは…悔しくないの…？』

EH『俺？俺は、ヒョンやハルモニに
申し訳ないことしたなって思ってるよ』

思いがけない回答だったようで
顔を上げるA

EH『だって、わかるもん
ヒニムヒョンが心配する気持ち』

『…………』

EH『A、ヒニムヒョンは
理由もなく怒る人じゃないよ

きっとAに気づいてほしかったんだ

ハルモニが心配してるんだから
迷惑かけるなって』

『……………』

EH『Aだって俺達やハルモニが
急にいなくなって
帰ってこなくなったらどう？』

『………………』

暫く考えるA

『…………やだ』

小さな声でそう呟く

EH『でしょ？
ハルモニもヒョンも一緒なんだよ』

Aが不安がらないように
にっこり微笑んだ

EH『A、帰ろう？
ハルモニも心配してるだろうし…』

俺は立ち上がったけど
Aは一向に立とうとしない

そう言えばこの子も
ヒニムヒョンと同じで頑固だったわ……

仕方ない………

EH『A、俺たちの宿舎くる？』

そう言うと、Aは
顔を上げて驚いた顔をした

しばらく考えて
こくんと頷いたA

だけど、この選択が
Aを後悔させてしまう事になるなんて
この時は、全く予想出来なかった