雅 -miyabi- 第1章 (ページ34)

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＜不器用②＞
JI side

JI『もういいよ』

そして、俺は先に宿舎に帰った

しばらくして
練習を終えたみんなが宿舎に帰ってきた

宿舎に帰ってきたセフナが

SE『カイ、あのさ…』

俺は聞き流して部屋に戻った

なんだか今まで頑張ってきた事を
否定された気がした

くそ…
あんな風に否定するつもりなかったのに…

JI『あー…もう…』

みんなが寝静まった時にリビングへ行くと
シウミニヒョンがコーヒーを飲んでいた

俺は、隣に座り
ぽすっとヒョンの肩に頭を置く

XM『今日どうした？
カイらしくなかったね』

シウミニヒョンが
心配した声で聞いてきた

JI『初めて会った人に
自分の弱点指摘されて、なんかイライラした』

なんでだろ…
ヒョンには素直に言えんのに…

そしたら、ヒョンは少し微笑みながら

XM『知ってる？
俺たち、Aヌナと
会うの初めてじゃないんだよ』

JI『え…』

ミンソギヒョンが言うには
Historyの振り付けはあの人が考えたらしい

XM『しかも、センター決める時に
俺たちの練習見てたらしくてさ、

ヌナ、カイのダンス見て…

この子、センターにしてほしい
って言ってたらしいよ』

ヌナが振り付けしてたって
スホヒョンも知らなかったらしい

でも、一般人の自分が教えるのは
デビューする子達に失礼だから…と
振り付け師に全て任せていたそうだ

ただ、ダンスの見本だけは
どうしても…と振り付け師に言われて
渋々踊ったそうだ

そうだ、あの人
Historyの見本動画でセンター踊ってた人だ

動画を見せられたとき
センターで踊ってみたいと思った

この人みたいに踊ってみたいって

そして、ポジション発表の時に
センターに選ばれて嬉しかった

努力してきた事を
認められた気がして嬉しかった

俺の努力を認めてくれた人だったのに…

それを知らないで
あんな失礼な態度をとってしまった

きっと、あの人が言った言葉は
努力は報われるんだから、
と教えてくれていたに違いない

なのに…

自分が出来ないからって
Aヌナに八つ当たりして
すっげー、子どもっぽい事してる

バカじゃん、俺

なんで、自分のスタイル
貫こうとしたんだろ…

今は、スキルを磨く時期なんだから
なんでも吸収してかなきゃ

でも、その前に…

JI『俺、どうしたらいいんだろう…』