雅 -miyabi- 第1章 (ページ29)

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＜再会①＞
JM side

デビューが決まり、
練習に明け暮れる毎日

そんな中でも練習生時代に行った
カフェの事を思い出すんだ

ミノヒョンに連れてきてもらった日本カフェ

そこには東方神起や
Super Juniorのメンバーがたくさんいて
緊張して何もしゃべれなかった

MH『Aヌナー、Happy Birthday♪』

どうやら誕生日会に連れ出されたらしい

誰かもわからない人の誕生日に
連れ出されたところで
なんだか俺だけ蚊帳の外

誰とも喋らずにお店の端っこで座っていると
隣にちょこんと主役さんがきた

『あの…ここいいですか？』

JM『え、えぇ…どうぞ』

お互い何も喋らず沈黙が続く

ちらっと横を見ると微笑みながら
ヒョンたちの事を見ていた

ふと俺の視線に気づいたのか
横を向くヌナ

『お名前は？』

JM『キム、ジュンミョンです』

『ジュンミョンは…練習生？』

JM『…………』

何も言えなかった

5年頑張って未だ
デビューできていない自分

そんな自分が悔しかった
キラキラ輝く先輩たちが羨ましかった

ヌナに練習生？って聞かれたからなのか
気づいたら涙が溢れてた

そんな俺を見てヌナは

『大丈夫、ジュンミョンはデビュー出来るよ』

そう言いながら
ポンポンと頭を撫でてくれた

それがAヌナとの出会いだった

デビューが決まったら報告しよう
って思ってたのに
なかなかハードなスケジュールを
組まれていて挨拶に行けなかった

元気にやってるかな？

一度しか会ってないけど
俺のこと覚えてるかな？

なんて、思うこともあった

なんで、こんなに会いたいんだろう…
その気持ちには気づかずにいた

たぶん、この気持ちは恋心なんだろう
そう確信したのは、ついさっきで

練習室の扉が開いて
Aヌナを見た時、素直に嬉しかった

だけど、嬉しいと同時に
申し訳ない気持ちがあった

JM『絶対、デビューしたら
挨拶に行くからね！』

って約束していたのに……

だけど、ヌナは

『ジュンミョンにやっとケータリング
出来る事が嬉しいよ』

と言ってくれた

今は、練習生へのケータリングOKだけど
昔はだめだったから
ケータリング出来ないの残念だね…と
言ってくれてたのを思い出す

あぁ、やっとデビューできたんだなって
実感することができたよ

ありがとう、Aヌナ