テラス席の彼。(緑) (ページ7)

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『(お花可愛いなあ～オリーブも立派だなあ‥‥)』

店長が愛してやまないお花とオリーブの苗木に水をやっていると、近所に住む白髪の綺麗なおじいさんが声をかけてくれた。
(森田さんという人だと村上店長に教えていただいた。)

森「こんにちは、お嬢さん。楽しそうにお水を上げていたね。」

『こんにちは！いらっしゃいませ！え、あ、そんな顔してました？笑』

森「店長が大切にしてると言っていたお花を、お嬢さんに任せてるとは、、彼に信頼されてる証拠だよ。」

『え、そーなんですか？』

まさかの森田さんの発言に驚きが隠せない。
少しは役に立ててるってことなのかと、内心ニヤけるのを耐えた。

森「おっと、お口がすべっちゃったね。内緒にしといておくれ。いつもの席は空いとるかな？」

『あ、はい！空いてます！ご案内します！店長～！森田さんご来店です！』

村「おー！こんにちは～いらっしゃいませ～いつもん所どーぞー！」

森「案内ありがとうね、お嬢さん名前覚えててくれたんだね‥‥お嬢さんのお名前は？」

『あ、AAっていいます！』

森「Aさんね、覚えたよ。お花のお水やりの続きいってらっしゃいね。」

『はい！ありがとうございます！』

『(名前覚えてもらうのって、嬉しいな‥‥)』

毎日同じ業務でも来る人も違えば、人の流れも違う。そんな人が沢山入れ替わり立ち代りする中で、常連さんの顔を覚えて名前を呼んであげるまでになるってすごい事だと思った。

ましてや、お客さんも店員さんを名前で呼ぶというこの温かい家のような空気感が、このカフェならではなんだろう。

村上店長の作りたい理想に私も協力してあげたいな。と、思ったのだった。