ひとつ屋根の下 Part8

夢とか目標とか (桃 × 緑) ページ41

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七五三掛龍也×中村海人


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海人side



俺とこいつの関係はなんとも言えないものだ。世間一般では幼なじみと言うのだろうけど、ドラマで出てくるような明るい輝かしい関係性ではない。



海人) ねぇ、来週暇？


しめ) 俺はずっと暇だけどなんで？


海人) 買い物行こうよ、夏服買いに


しめ) 何言ってんの、無理に決まってんじゃん


海人) じゃあいつなら行けんの？


しめ) どうだろ、来世とか.....かな、



俺らの親同士が友達で、小さい頃からずっと一緒に遊んでた。頼りないけど兄ちゃんみたいな感じで、甘えたりはしないけど心の中では慕っている部分もある。



海人) そろそろお出かけしたいんだけど、


しめ) 友達と行ってくればいいじゃん


海人) 俺、しめ以外に友達いないけど


しめ) なにそれ、俺が死んだらどうすんの？


海人) だから死なれちゃ困るんだって、



こういう時にもっと早く回転する頭があればと思う。上手い冗談も言えないし、大した返しもできない。俺はいつもヘラヘラ笑いながら適当に言葉を返すだけだ。



しめ) そういえば海人大学は順調？


海人) 逆に、順調だと思う？


しめ) いや、全然思えないかも


海人) まじで、授業も分かんないし友達もいない


しめ) それさ、行ってて楽しいの？


海人) 楽しいわけないじゃん、



しめがいないから、本当はそう付け加えたかったけど言葉にするのが恥ずかしくて心の中で呟いた。



しめが退院してこの街に帰ってきたのはつい最近のことだった。その退院が喜ばしいことではないと薄々感じていた。しめは、最後の期間をここで過ごすと決めたらしい。



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