ひとつ屋根の下 Part8

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しめ) ごめんね、兄ちゃん寂しい想いさせたね


海斗) ううん....わがまま言ってごめんなさい


しめ) たくさん頑張ったら、わがままでもいいよ


海斗) じゃあ.....海斗わがまま言ってもいい？


しめ) うん、いいよ、兄ちゃんだけになら



海斗は自分の気持ちを言葉にして少しだけ落ち着いたのか一生懸命涙を拭いた。わがままなんかいくらでも言ってくれていいのに。



海斗) ねぇ.....お兄ちゃん.....ぎゅってして....


しめ) いいよ、おいで！


海斗) 今日はずっと.....抱っこがいい.....


しめ) じゃあ今日はずっと抱っこにしよっか


海斗) あとね.....プリン食べたい......



1度は突き返された今日のお土産を取り出すと嬉しそうに笑った。



しめ) プリン食べたらお薬飲めるかな？


海斗) ....うーん......


しめ) 俺も海斗とおうち帰りたいからさ


海斗) お薬飲まなきゃおうち帰れない？


しめ) たぶん、お兄ちゃんには分かんないけど、



少し悩んだ顔をしてから、小さな手のひらに錠剤をのせた。



しめ) 偉いね海斗！すごいじゃん！



少しおおげさに褒めるとこのくらい余裕だよって言われた。まだまだ小さな海斗がひとりで薬を飲めるのだって普通のことじゃない。



もっともっと、たくさん褒めてあげればよかったと今更後悔した。



海斗) また7回数えたら会える？


しめ) .....うーん....そうだなぁ.....


海斗) もっと？


しめ) １回数えたら会えるかな


海斗) １回！？明日も来るの？


しめ) うん、明日お兄ちゃん仕事お休みする


海斗) やった！明日も会えるね！



やったやったってベットの上をぴょんぴょん飛び跳ねる姿がかわいくて、いつもならしょんぼりしたお別れも、今日は飛びっきりの笑顔を見せてくれた。

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