ひとつ屋根の下 Part10

届け、想い (赤 × 桃・黄) ページ9

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リクエスト作品


兄 龍也 × 弟 海斗


作業療法士 閑也


※兄弟設定ですが、呼び方がそのままのところもあります。



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しめside



俺と海斗の2人暮らしが始まったのはつい先月のこと。不慮の事故で両親は他界、社会人として働く俺と、生まれつき重度の障害を抱える2つ下の弟だけが残された。



しめ) 海斗、おはよう、今日はしずが来るよ



そう伝えると大きく2回瞬きをする。これは小さい頃からずっと変わらない、嬉しい時の合図。俺が笑顔でその頭を撫で返せばまた大きく2回瞬きをした。



今日は作業療法士としてリハビリを担当してくれている閑也が家に来る日。週に数回、家に来てリハビリをしてくれている。



閑也) ちゃかちゃん、おはようございます


しめ) 今日は朝からご機嫌だったよ


閑也) 朝から兄ちゃんと一緒が嬉しいんだね


しめ) そんなのいつもの事だけど、


閑也) それでも、嬉しいんだよなー



まだ障害や病気のことは分からないことだらけ、今まで海斗のことは両親に任せきりで、俺は見てるだけだったから。2人で暮らすようになって知ったことは数え切れないほどある。



閑也) 1時間くらいあるし、買い物行ってきなよ


しめ) うん、ありがとう、じゃあよろしくね


閑也) 当たり前じゃん、お任せ下さい、



リハビリの時間は食材調達の買い物に行くことが多い。俺がいない方が海斗も集中してリハビリできるし、閑也が見ててくれるから安心できる。



しめ) 食べれそうなもの、なんかあるかなぁ



飲み込む力が弱い海斗は、胃ろうを使って栄養をとっている。それでも甘いものが大好きで、なにか口に入れられるものはあるかとスーパーに行くといつも探してしまう。



しめ) あっ、これがいいかも、



もしかしたら母さんもこうやって、毎日買い物してたのかなと考える。突然変わった環境に戸惑ったけど、やるしかないと割り切ってからは割と余裕が出てきた。



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