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残酷で愉快 ページ30




すっかり日が暮れた頃、アジトに戻れば他の面子は既に顔を揃えていた。アスタの腕もしっかり治ってて、いつもの調子を取り戻している。魔女王の血液魔法で治せたらしい。ついでに魔石も回収してきてお手柄だ。ヤミの機嫌も良かった。

「Aは普通なのね…良かった。」

ボソリと呟いたノエルに首を傾げる。各々アスタの治療方法を探しに行っていた団員達が謎のキャラ変を遂げて戻って来てたらしい。何それ見たかった。

「A先輩はどこに行ってたんすか?」
「知り合いの知り合いのとこ。」

それも外国まで行ったのだとフィンラルが続ければアスタは驚きの声を上げた。そういえばAも海外出身だったと思い出したフィンラルは故郷に帰ったのかと聞いたがそうでもないらしい。フィンラルが一度行ったことのある国でラッキーだったと言うAに人の気も知らないで、とフィンラルはげっそりとした表情で思う。

「A先輩クローバー出身じゃないんすね。」
「そうだよ。」

「言ったことなかったっけ?」と小首を傾げるAに新人二人はコクコク頷く。他の面子も海外出身という事だけで、他のことはあまり知らないので、アスタらと大差はなかった。思えばあまり自分の話をしないAだから、話したがらないのかと思っていた。だからなんて国の出なのか聞いたアスタにあっさりと答えたAに暴牛の面々は少々驚いた。
どんな国なのかと続けるアスタに聞き耳を立てる。

「どんな…殺伐としてたかな。戦争してたし。その発端も傍迷惑な話でさ。国家総動員万歳みたいな国だったから、女も子供も関係なく戦場に駆り出されてたよ。」
「A先輩も?」
「A先輩も。まぁ、流れで気付いたら戦場にいたんだけど。」

アスタの想像を遥かに超える日々を送っていただろう。しかしその頃を思い出すAの顔を楽しげでもあって、それが不思議だった。

少年たちよ駆け上がれ→←1%の希望は捨てずに



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ラッシーはん(プロフ) - 待って返信きた!?すごく続きも楽しみですし書き方参考にさせて頂いてます!!対比しているってとこはアスタ=近距離主人公=遠距離みたいなもんですかね!間違ってたらゴミ出しに出されてきます。そして畑の肥やしに生まれ変わってきます。無理なさらず頑張ってください!! (6月6日 20時) (レス) id: 848084950d (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - ラッシーはんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!もう一人のアスタの話だと思って読んでいただけたらと思います。対比してる部分も作りたいなぁと思ってるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです! (6月6日 15時) (レス) id: 906e49b810 (このIDを非表示/違反報告)
ラッシーはん(プロフ) - こんなに短く簡潔で面白くて凄いです!!めっちゃ応援してます!! (6月5日 2時) (レス) @page2 id: 722157c700 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hana | 作成日時:2023年6月2日 22時

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