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過去の栄光を取り戻せるか ページ28




身体の体温が一気に奪われていく感覚がひどく気持ち悪い。右手にぶら下がるアサルトライフルには電気がバチバチと走る。銃口からは煙が上がっていた。その先で倒れている男の姿など、周りは気にすることなく戦場を駆けていく。



「A先輩!」

金色と別れた後、アスタの腕を治しに医療棟に立ち寄ったAは外で終わるのを待っていた。
ふとかかったアスタ声に驚いたように目を開いて、現実へと意識が戻る。何度か声をかけていたらしいが、上の空だったらしい。アスタと共に医療棟から出てきたフィンラルが気にするように眉を寄せた。さっさと先を歩くAの後ろで立ち止まったフィンラルが声を張る。

「その、ランギルスの言ってたことは気にしないでよ。」

ぐっと拳を握ったフィンラルは強い口調のまま続ける。

「人が撃てなくたって、Aちゃんはウチの遠距離最強の魔道士なんだから。」

もっと上手い言葉を言ってやりたい。フィンラルの必死の慰めをAは間抜けな顔で聞いていた。昔のことは思い出してたけど、別に落ち込んでた訳ではない。が、そう見えたのだろうか。まぁ、何でもいいか、と適当に結論付ける。黙りこくったAをアスタは怪訝そうな顔で見つめた。

「私さ、多分人撃てると思うんだよね。」

ランギルスに弱点だと突っ込まれたからではない。割と前から時折思っていた事だ。特に根拠はないけど、ただ漠然とそう思っただけ。

「その気になれば撃てる気がする。いや分かんないけど、多分。」

1%の希望は捨てずに→←芋砂魔道士



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ラッシーはん(プロフ) - 待って返信きた!?すごく続きも楽しみですし書き方参考にさせて頂いてます!!対比しているってとこはアスタ=近距離主人公=遠距離みたいなもんですかね!間違ってたらゴミ出しに出されてきます。そして畑の肥やしに生まれ変わってきます。無理なさらず頑張ってください!! (6月6日 20時) (レス) id: 848084950d (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - ラッシーはんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!もう一人のアスタの話だと思って読んでいただけたらと思います。対比してる部分も作りたいなぁと思ってるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです! (6月6日 15時) (レス) id: 906e49b810 (このIDを非表示/違反報告)
ラッシーはん(プロフ) - こんなに短く簡潔で面白くて凄いです!!めっちゃ応援してます!! (6月5日 2時) (レス) @page2 id: 722157c700 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hana | 作成日時:2023年6月2日 22時

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