芋砂魔道士 ページ27
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「あんたマジか。」
大バッシング食らうぞ、とAがライフルを構える。ランギルスみたいな奴を、捕まった国民をアスタが黙って見過ごすはずがない。勢いよく後退するアスタを他所にスコープを覗く。チャーミーの綿魔法で跳ね返るアスタと同時に引き金を引いた。Aの放った弾は相手の魔法を散乱させ、反魔法の剣は相手をたたっ斬る。
「上手く人の間を撃ち抜いたね…」
それが心からくる言葉なのか知らないが、そうじゃないとしても人を褒めるランギルスにAは気味の悪さを感じた。
「しかし何故、相手を直接狙わなかったんだい?」
その質問に全てを悟ったAはめいいっぱいに顔を顰める。暴牛以外には話してないとはいえ、勘づいていたっておかしくないのだ。遠距離最強と謳われるAなら相手の眉間だろうが心臓だろうが撃ち抜くのに造作もないはず。寸分の狂いなく撃つだろうに。
「相手を撃つのに絶好のタイミング、だというのに彼女は敵を撃たない。実弾ではなくおかしな弾ばかりを扱う彼女に疑問を感じたことはないか?何故撃たないのだと。」
「ランギルス!」
フィンラルの制止を無視して続ける。
「精密射撃は最大の武器だが、彼女には最大の弱点がある。」
「そうだろう?」とこちらをじっと見つめるランギルスの目が嫌に鋭い。
「お前は人が撃てない。」
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ラッシーはん(プロフ) - 待って返信きた!?すごく続きも楽しみですし書き方参考にさせて頂いてます!!対比しているってとこはアスタ=近距離主人公=遠距離みたいなもんですかね!間違ってたらゴミ出しに出されてきます。そして畑の肥やしに生まれ変わってきます。無理なさらず頑張ってください!! (6月6日 20時) (レス) id: 848084950d (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - ラッシーはんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!もう一人のアスタの話だと思って読んでいただけたらと思います。対比してる部分も作りたいなぁと思ってるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです! (6月6日 15時) (レス) id: 906e49b810 (このIDを非表示/違反報告)
ラッシーはん(プロフ) - こんなに短く簡潔で面白くて凄いです!!めっちゃ応援してます!! (6月5日 2時) (レス) @page2 id: 722157c700 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Hana | 作成日時:2023年6月2日 22時