下を向いて歩かないと、足元をすくわれる ページ15
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瓦礫の中から起き上がるのをリヒトは目を細めて見つめていた。久しぶりに本気で戦わなければと思ってヤミは口角を上げた。膨れ上がる魔力と、目の前で繰り広げられる桁違いの激闘にアスタは呆けた。そうして、自分はこれを越えなければならないのだと再認識する。魔力の無い自分が、越えられるのだろうかと。
リヒトと互角に戦うヤミに苛立ちを感じたヴァルトスは空間魔法からの攻撃を放った。その威力はヤミに跳ね返される直前で弱められた。
「貴様…！」
知らない間にヴァルトスの隣にいた女に顔を歪める。大した魔力のない、特に目立った奴でもない。故にヴァルトスはAの事など、意識の外に放り投げていた。
「私の事忘れてたでしょ。狙撃手にとっちゃ好都合。」
目元が歪む。
アスタの横に降りたヤミの衝撃で、アスタの体が軽く飛んで、意識が現実に戻った。
「あのガリガリくんはテメーに任せたんだ。オレはできねーヤツにはやらせん。どうにかしろ、オマエの
ヴァルトスの空間魔法から複数の攻撃がアスタを襲う。先読みされるのならば、避けられないだけの数を撃てばいい。躱しきれなかった一発は、またもAの狙撃で威力を殺された。
「ははは、間抜けですねー。私がいるのをもうお忘れですか？」
乾いた笑みを浮かべるAに憤慨する。先にこっちを潰しておくべきかというヴァルトスの考えなどお見通しかのように、軽い身のこなしでアスタの横に飛び降りた。
「A先輩…あざっす！」
「ただの鉛玉だから王都の時みたいにはしてやれない。せいぜい威力を少し弱めるくらいだよ。」
「イヤイヤ十分ですって！！」
この連撃を躱し続けるのはヴァルトスの魔力が尽きるまで持ちそうにない。自分なりのやり方で、と集中する。そうして導き出された最適解に、アスタは剣を投げ捨てた。背後に現れた空間に突っ込んで、渾身の拳を一撃。まさかの戦法にヤミは大口を開けて笑った。同時に、ヤミもリヒトへと一閃。
闇魔法は光魔法の唯一の天敵属性。リヒトはヤミ相手に手こずってる場合ではなかった。悲願の為に。魔導書のページがペラペラと捲られていく。今のリヒトの最大出力、広範囲の魔法攻撃を発動させた。
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ラッシーはん(プロフ) - 待って返信きた!?すごく続きも楽しみですし書き方参考にさせて頂いてます!!対比しているってとこはアスタ＝近距離主人公＝遠距離みたいなもんですかね!間違ってたらゴミ出しに出されてきます。そして畑の肥やしに生まれ変わってきます。無理なさらず頑張ってください!! (6月6日 20時) (
レス) id: 848084950d (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - ラッシーはんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！もう一人のアスタの話だと思って読んでいただけたらと思います。対比してる部分も作りたいなぁと思ってるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (6月6日 15時) (レス) id: 906e49b810 (このIDを非表示/違反報告)
ラッシーはん(プロフ) - こんなに短く簡潔で面白くて凄いです!!めっちゃ応援してます!! (6月5日 2時) (レス) @page2 id: 722157c700 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hana | 作成日時：2023年6月2日 22時
