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9匹目 ページ10

貴「自由……自由なんだ!!!」




そう!

僕はもうこの狭くて
白い

この場所から出られるんだッ…

前に本で読んだみたいな、青くて果てのない空が広がっていて…
その広い空を自由に飛び回る鳥がいて…
緑のついた葉っぱが風に揺られて…

夢見ていた…

ずっと…この時を!!!!




ベルモット「待ちなさい、ルシアン…。1度あの方の所へ行きましょうか」


貴「(睨」


ベルモット「ルシアン。……」


貴「やーだね」


ベルモット「…いくらラムとの約束をしたとはいえ…あのお方から許してもらえなければ意味が無いわ」


貴「僕は“あの人”のこと大好きだけど……僕は今、外に出たいんだよ」


ベルモット「あなたが今ここで外の世界に出て、何かあったらあのお方は悲しむわ」


貴「まぁそうかもねぇ?…そうだとしても僕は今、外に出たいんだよ?今!!!!」


ベルモット「無理矢理でも連れていくわ」


貴「今の僕は誰にも止められないよ?」


ベルモット「!!!」


ジン「!!」



僕は出口を塞ぐように立ったジンとベルモットの上を飛び越えて。

出口を走り抜ける。

鉄でおおわれた長い廊下…だけどその先には未知の世界があるんだ!!!
そして僕を狂わせたあの男が生きていた世界…!あの男…絶対に僕が…仕留めてやる。

僕は外の世界から流れてくる僅かな風を感じながらひたすら走った



もう少し!!!



長い階段を駆け上がる。

先が見えないまま僕は走り続ける。


外の世界を夢見て。









タッタッタッタッ…

冷たい鉄の廊下を僕の素の足が走っていく



もうすぐ!

もうすぐだよ!!!!









貴「!!」




あと一歩。

あと一歩踏み出せば…もう外の世界だッ…






僕は大きく外の世界へと足を踏み出した。

その瞬間自然の風が僕を包み込む。
緑の葉が僕の周りを舞う。

真っ青な空が僕を迎えているようで…

僕は口を大きく開けて両手を広げ

空を見上げた。






貴「………ッッ〜!!!!…ぅッ…ウガァッ!!
うぅ…!!うわぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!!!!」




見とれるほど白く美しかった

眩しかった光は





一瞬にして僕を絶望のセカイへと突き落とした。

10匹目 コナンside→←8匹目 ベルモットside



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ミニトマト - こーしん、,,待ってます (2022年6月9日 17時) (レス) @page33 id: da4daeacca (このIDを非表示/違反報告)
はわわ - ボクっ子ですか? (2022年5月9日 0時) (レス) @page3 id: 7f8b0d6085 (このIDを非表示/違反報告)
ライ - この小説が面白くて楽しく拝見させて頂いております。好きで応援しています!頑張ってください! (2020年6月9日 21時) (レス) id: b3cc4296f4 (このIDを非表示/違反報告)
あられ猫(プロフ) - 三月の糸姫さん» そんなことないですよ笑今後もよろしくお願いしますね!! (2019年8月20日 0時) (レス) id: 12df78e628 (このIDを非表示/違反報告)
三月の糸姫(プロフ) - やっぱり面白い!!ルシアン好きです!! (2019年8月19日 17時) (レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あられ猫 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年8月18日 21時

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