センス爆発ライオンと繋がりたい (ページ47)

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窓から入る風が、川西くんの髪をさらさらと撫でて行く。

目にかかった前髪から見える瞳に見つめられて、

まるで時が止まっているかのように感じる。

川西くんの、好きな人

確信なんかないし、

そうだったらいいなという単なる私の期待だけど

…でも、本当はどうなのか知りたい。確かめたい。

『…私だったらいいなって、思ってる』

拓「…え」

小さくそう言うと、机から頭を離してガバッと起き上がった。

目をまんまるにして、みるみる頬がピンク色になっていく。

私も顔から火が出そうなくらい熱い。

ここまで言ったらもう伝えなきゃ

伝わってほしいと思いつつ彼を見つめ返した。

拓「え、ん？どういう意味？」

『…川西くんの好きな人が私であってほしいなって』

拓「それはもう…そういうこと？」

『うん』

恥ずかしいのかパニックになりながらえ？え？ときょろきょろする川西くん。

彼の言う"そういうこと"が何かはわからなかったけど、焦る彼が可愛くてとりあえず頷いた。

私は、川西くんが好きだから

川西くんも、私と同じ気持ちだったらいいなって思ってるよ

『…だから、予想は期待も込めて私かな』

拓「…うん」

『…あってる？』

ずるい聞き方してごめんね

でもどうしても、知りたいの

すると川西くんはまたへなへなと机に突っ伏してしまって、顔が見えなくなった。

見えるのは赤く染まった耳だけ。

…困らせちゃったかな

もしかしたら違う人かもしれないし…と何も言わない彼に不安になっていると、

拓「…あってる」

彼がぽつりと呟いた。

その声はか弱くて小さくて、でもちゃんと聞こえた。

ぶわっと顔に熱が集まって、心臓の鼓動が早くなるのがわかった。

好きな人が私であってる…ってことは

彼も私と同じ気持ちってこと？

『…こっち向いてよ』

拓「だめ、いまは見れん！」

『じゃあ川西くん

　私の好きな人…わかる？』

拓「…俺」

『…うん、正解』

こっちを向かないのにちゃんと答えるし、

疑問系じゃなくて断言しちゃってるし。

…あってるんだけどね。

何この遠回しな言い方ぁ…と、手で顔を覆って言う彼が愛おしくて、ふふっと笑いが溢れた。

拓「…何で笑うん」

口をむっとした彼がやっとこっちを見てくれて

彼の潤んだ瞳と目があった。

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