センス爆発ライオンと繋がりたい (ページ24)

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また今度、私からかけてもいいか…なんて、

川西くんに聞いたことに、自分でもびっくりした。

あんまり自分から電話なんかするタイプじゃなかったのに。

でも、

川西くんとの電話が終わるって考えたら、寂しくなって焦っちゃって

また次の約束が欲しかったんだと思う。

…楽しかったな。

カナちゃんって呼ばれるたびにきゅんとした。

もっと話してたかった。

ぼーっと余韻に浸っていると、携帯がまた震え出した。

…樹、か。

さっきのキャッチも樹だったのかな

『もしもし』

樹「カナ？今何してんの？」

『何にもしてないよ』

樹「なんで電話出ねえの」

『…ごめん、友達と電話してたの』

樹「ふーん… それ、男？」

『…え？』

ドキっとした。

樹が私を疑うことなんかなかった。

…もしかして、川西くんと連絡取ってること知ってるのかな

『…違うよ、普通にクラスの友達だよ』

樹「…まあいいけどさ。

　今度どっか行く？行きたいとこある？」

…急に言われても、わかんないよ。

行きたいところ…

樹と、行きたいところ…か。

なんで私、

川西くんのことが頭に出てくるんだろう。

今は樹のこと考えないとなのに。

『…ごめん、パッと思いつかないや。

　調べとくね？』

樹「おー、冷房切って寝ろよ」

『うん。おやすみ』

電話を切り、はぁとため息をこぼす。

樹が嫌になったわけじゃない。

嫌いだなんて思ってない。

…でも、樹のことを一番に考えられなくなってしまった。

そのくらい、私の中での川西くんの存在が大きくなったんだと思う。

川西くんと行きたいところは？って聞かれたら、すぐ思いつくのに。

野球観戦に行きたい。川西くんが野球してるとこも見たい。

甘いものが好きだから、

おしゃれなカフェとか、スイーツバイキングに行きたい。

2人で好きなバンドのライブにも行ってみたい。

…ほら、こんなにも考えれるのに。

私の樹への気持ちが揺らいでいる以上、

…もう彼と一緒にはいられない。

別れよう、樹と。

他の人のことが頭にある私と付き合っているのは樹に悪い。

…ごめんね、樹。

罪悪感を感じながら彼とのトーク画面を開き、

カナ会って話したいことがある

と送った。

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