センス爆発ライオンと繋がりたい (ページ20)

今日:17 hit、昨日:84 hit、合計:428,388 hit

19 ページ20

.

お互い緊張してるのが伝わって面白くて、ふふっと笑いが込み上げてしまう。

…あ、そうだ

お礼、言わないと。

『川西くん』

拓「…はい」

『いちごミルク、届けてくれてありがとう』

拓「…はい、うわぁ…、はい」

『なに？笑』

拓「いや、ほんまにカナちゃんなんやなって」

『ね、不思議な感じだね笑』

川西くんはずっと、んふんふと笑っているし、私はそれにつられるしで

口角がずっと上がったまんま。

顔は見れないけど、きっと川西くんもおんなじ感じなんだと思う。笑

『川西くんが来るって知らないから、教室にいれなかったの後悔してる』

拓「おらんとき狙って行ったんやで」

『そうなの？なんで？』

拓「…なんとなく。恥ずかしいから笑」

『会えるチャンスだったのになぁ』

拓「…また行くから」

だいぶん会話にも慣れてきて、川西くんもスムーズに話すようになった。

…とはいえ緊張は続いてるけど。

意味もなく髪の毛を整える手が止まらない。

『いちごミルク買いに行く川西くん想像したら、かわいいね』

拓「かわいないわ笑

もぉめっちゃ恥ずかしかった…教室入るの」

『私戻ったら、川西くんと知り合いなの？って聞かれたよ』

やっぱり人気なんだね、と言うと、

なんなん、からかわんといて！とすごく嬉しそうに怒ってきた。

声色が嬉しそうだし、きっと喜んでるんだろうな笑

川西くんのかわいい男の子のイメージがどんどん固まっていく。

拓「…そうやって言うけどさ」

『うん？』

拓「俺の友達が、カナちゃんのことかわいいって言っとったで」

『…うそだぁ』

拓「うそちゃうわ笑

ええなぁ、俺も見たいなぁ」

『そういえば今日くれたいちごミルクとツーショット撮ったよ』

拓「なんで笑 …見せてくれるん？」

『やだ笑』

なんなん！って言う川西くんはずっと楽しそうに笑ってる。

イケメンの川西くんに私の顔なんか見せられません。

拓「…会ってみたいなぁ」

『…うん』

拓「会ってくれる？」

『いつかね』

私だって会ってみたいし、顔を見て話したい。

でも、顔を知らないからこそこうやって話したりするのが楽しいんだろうな、とも思う。

もうちょっと、この関係が続いてもいいかなって。

会いたいけど会いたくないような…

もどかしい関係が、私は好き。

.