センス爆発ライオンと繋がりたい (ページ17)

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昼休みにお手洗いから戻ると、なぜかあちこちから視線を感じる。

…え、何かした？私。

教室に入った途端にこちらを向く人たちに驚いて、何かおかしいのかと自分を見てもわからない。

すると1人の女の子がそっと近寄ってきた。

「…ねえ、カナちゃん」

『なに…？なんかしちゃった？私』

「ううん、あのさ、

　川西くんと知り合いだったの？」

『…へ？川西くん？』

な、なんで彼の名前が？

予想もしてなかった問いにびっくりして聞き返した。

さっきから突き刺さる女の子たちの目線は、これが気になってるからなの？

『…知り合い…かな？どうして？』

曖昧な答えをしてしまったけど、私が気になるのは、

なぜ川西くんの名前が出てきたのか。

学校で接点はないはずだけど…

「さっき川西くんが教室に来て、カナちゃんの席がどこか聞かれたから」

『…え、来てたの？』

「なにか置いていってたよ」

そう言うと、その子は私から離れて元のグループへと戻っていった。

…え、まってまって

川西くんが、来てた？ここに？

もうとっくにいないはずなのにきょろきょろと周りを見渡して、顔が赤くなるのがわかる。

…来るなら言ってよ。

席に戻ると、机の上に何かが置かれていた。

…あ、

いちごミルクだ。

そういえば昨日、川西くんにいちごミルクは好きかって聞かれた。

わざわざここまで来てプレゼントしてくれたの？

…なにそれ、めちゃくちゃ可愛い。

甘いもの好きだからっていちごミルク買ってきてくれたのかな。

まだ水滴がついてるからさっき買ったんだと思うけど

『…ふふっいただきます』

顔がゆるゆるになってるのがわかるほど嬉しくて、可愛くて。

記念に写真を撮ろうと、いちごミルクを持ち上げると、下にメモが貼ってあった。

…あれ、これ私のメモ。

なんで一枚だけここに…と思って見てみると、

" 疲れたときに飲んでいつもありがとう "

"たくみ"

の文字。

…え、これ川西くんが書いたんだよね

男の子らしい文字と、イヌ？ネコ？のイラスト付き。

なんなの、ほんとに。

…ずるいよ。

こんなことしてくれる人、いる？

…だめだ、

もうとっくに彼に夢中になってしまっているのかもしれない。

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