センス爆発ライオンと繋がりたい (ページ16)

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いま、なんて？

俺の聞き間違い？

聞きたくない単語が聞こえた気がしたんやけど。

拓「……なんて？」

「1組のカナちゃんだろ？3組の田中と付き合ってたと思うけど」

拓「…え」

…カナちゃん、

彼氏、おるん？

さっきまであんなにウキウキしてたのに、

急に頭が真っ白になって、混乱してしまった。

彼氏おったん？え、いつから？

俺と知り合う前からずっと？

カナちゃんからそういう話は聞いたことない。

彼氏おるなんてそんなん

俺には言うてなかったやん。

…俺も別に聞かんかったけどさ。

勝手に、カナちゃんも俺と同じように

何か特別なものを感じてくれてるんやと思ってた。

だってあんなにいっぱい話したのに。

…あんなに、趣味も合うのに。

…絶対、俺の方が相性ええやろ。

「…拓実、顔こえーよ」

「これはクミさんモード入ったな」

…でも、でもさ、

彼氏おるんなら言うてよぉ…

俺ばっか浮かれてて、アホみたいやんかぁ…

「今度は泣きそうな顔になったぞ」

「これは、たきゅみだな」

拓「…聞こえてんねん、さっきから！」

もぉ、人が傷ついてるときに！

俺の周りは男友達しかおらんから、まともに恋愛相談なんかできへん。

「でも田中って遊び人で有名じゃん！

　カナちゃんとは合わないような気するわ」

拓「…慰めのつもり？」

「いやマジで。あいついつも女の子とつるんでるし」

…なんそれ、

そんな男と付き合ってんの？

なんでなん、あんなに優しい子をほっとくなよ。

「拓実奪えるぞ！頑張れよ！」

「拓実がんばれ！男見せろよ！」

「え？なんの話？」

「拓実が男になるって話」

「マジ？拓実もついに？頑張れよーー！！」

拓「…もお！！！お前らうるさい！！笑」

俺を置いてわーわーと盛り上がる周りがうっとうしくて、それもまた面白くて

少しだけ気が紛れたけど、

やっぱりショックなのには変わりはない。

可愛いらしいし、彼氏おるんも当たり前かぁ…

俺、これからどうしたらええん…

ラインって続けてええんやろーか。

ぐるぐると考えてもわからんくて、俺の経験の無さを悔やんだ。

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