爽やかスマイルにご注意を (ページ44)

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『…ねえ』

純「なにぃ」

『あつい、重い』

純「そんなことないで」

『私がだよ笑』

よりを戻してからというもの、純喜くんが思いっきり甘えモードに入ってしまって

さっきからずっと、くっつかれてる。

重たいし

この溶けそうなくらいデレデレな顔で至近距離から見られるのが恥ずかしい。

純「なぁ、今日泊まらん？明日休みやし」

『えっ、何も準備してないよ？』

純「じゃあ取りに行こ。また戻ってこよ。」

いつも私を甘やかしてくれてたけど、彼がここまで甘えてくるのはあんまりなかった

でも私も1週間近くそばにいなかったから、

今日はいいかな、と受け入れてる。

私の家に行って、荷物をまとめて、また戻る。

行きも帰りも、ずーっと手を繋いでた。

なんなら付き合った当初よりも仲が深まってる気がする…？

純喜くんちに行って、いっぱい話して

一緒にゲームをして、ギターを弾いてもらった。

彼は歌声も良い。甘くて聞きやすい、ずっと聞いてたいくらい素敵な声。

この1週間を取り戻すように、色んなことをして、笑いあった。

『もう12時だね、もう寝る？』

純「そやなぁ、…え、12時？！」

『うん笑あっという間だったね』

お風呂に入った後もアイスを食べながら話していると、もう日付も変わる頃に。

すると、

なぜか急に純喜くんがそわそわとしだした。

目も合わないし、落ち着きがない。

純「もう少しや…カナ、こっち向いて」

『うん？…はい、なに？』

純「えー…カナ、改めて俺のとこに戻ってきてくれてありがとう！」

『ふふ、こちらこそ。』

純「ずっと言うてるけど、俺はカナが一番大事で大好きです。

こんな俺やけど、これからも一緒にいてください！」

『ねえ、どうしたの笑』

急に改まってそんなこと言われると照れてしまう。

純喜くんもへらっと笑って、私の頭をよしよしと撫でた。

純「ちゅーしてええ？…てかするわ」

聞かなくても、断るわけないのに。

近づいてくる彼に素直に目を閉じると、最初は短かったキスからどんどん長く深くなっていく。

彼に必死になって応えていると、

やがて唇が離れ、ぎゅっと抱きしめられた。

幸せを感じていると、急に

首元にヒヤッとした冷たさを感じた。

純「カナ、誕生日おめでとう」

時計の針が動く音と同時に、そんな声が聞こえた。

　
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