爽やかスマイルにご注意を (ページ41)

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友達との距離感は、本人たちにはわからないことが多い。

でもそれに気づいたのなら、彼にこれからできる彼女はいくらか不安も減るはずだね

純喜くんが傷つくこともなくなると思うよ

純「…やっぱりカナも俺の距離感とか嫌って思ったりしとった、よな？」

『…そうだね』

純「やんなぁ、ほんまごめん」

さっきから、話すたびに彼の声が小さくなっていく。

瞳も揺れて、手をグーにしてぎゅっと握っている

だめだ

純喜くんいま、頭の中で自分を責めてばっかになってる

全部自分のせいだって思ってるんだ、きっと

ちがうよ、純喜くんのせいじゃない

友達が大事なのも、優しすぎるのも、全部純喜くんの自慢できる良いところなの。人柄なの。

私が、欲深くなってしまっただけだから

そう、伝えないと

『…純喜くんが、悪いんじゃないから。謝らないで』

純「え？いや、俺の認識が、」

『違うって。聞いて？』

純喜くんは優しいから、私に非があるなんて考えは一切ないんだろうな

私の思いを言わなきゃ。

言わずに終わるのは後悔する。

『純喜くんは、明るくて優しくて面白くて…誰にでも好かれるような、素敵な人だよ。

友達もいっぱいいるのもその証拠だし、私は

その真ん中で笑ってる純喜くんの笑顔が好きなの。

純喜くんのその優しい性格を、好きになったの。』

純「…ありがとう」

『友達が多いのも、誰に対しても平等に優しいことも知ってた。

わかってた、けど

…やっぱり寂しかった。』

純「…ごめんな」

また彼は下を向いてしまった。

でも私はちゃんと目を見て伝えたいから

彼が座る前まで行って、手をぎゅっと握った。

『…でも、寂しかったけど、純喜くんはわるくないんだよ？』

純「え…」

『過去の人の話も聞いてて、わかってたのに私が耐えられなかっただけだから。

…ちょっと、純喜くんが好きすぎただけだから笑』

重すぎる空気を無くそうと思って

少し笑顔を作って言った、つもり。

これは嘘じゃない。なんだかんだ純喜くんへの不満を言ってたけど、結局は私の器の大きさ。

純「…かわいぃ」

ぼそっと呟いて、私を抱きしめようと回してくる

彼の腕を止めた。

まだ話は終わってないの。

それにそんなことされたら、

終わりたくなくなってしまうから。

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