爽やかスマイルにご注意を (ページ27)

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純喜行ってくるな!

純喜電話出てな!寝たらあかんで!

『ふふっ…わかってるってば』

どれだけ電話したいの？

と心の中で突っ込みながらも、彼からの連絡に嬉しくなる。

今日は土曜だから家でまったりと過ごしていたけど、

時間が遅くなるにつれ、

彼からの連絡はまだかまだかとそわそわしてきた。

遅いなぁ、もう10時にもなるのに。

行ってくる、とラインが入ったのは5時だから、もう十分に時間は経ってて

普通のご飯会ならもう終わっている頃じゃないのかな

まぁでも、連絡するって言ってたし…

もう少し待ってよう。

と、ベットにぽすんと携帯を置くと、

ちょうど彼からの着信が入った。

『もしもし、純喜くん？』

純「カナ！まだ起きてた？」

『起きてるよ。もう終わったの？』

純「いま解散したとこ！まだ店の前でみんな話しとるけど」

たしかに、彼の声の後ろでガヤガヤと騒がしい声が聞こえる。

友達大好きな彼が、

そんな場所で私に電話をかけてくれることに胸がきゅんとした。

「このあとカラオケ行こうぜーー！！」

「いいね！行けるやつ集合！純喜も行くだろ？」

純「あー…俺ええわ、今日は帰る！」

なんでだよー！とブーイングが飛び交っている。

カラオケ、純喜くん好きなのに。

行かないの？

純「なぁカナ、声聞いたら会いたなった。ちょっとでええから会えん？」

『えっ今から来るの？カラオケは？』

純「ホンマに会いたいねんもん…あかん？」

だめだ、って言う人がどこにいるんだ

こんなこと言われて嬉しくない人なんかいない。

『ふふ、あかんくない。待ってるね』

純「急いで行くわ！寝んとい…

「純喜ぃ、カラオケ行かないの〜？？」

うわっ！！ちょ、いま電話ちゅ」

『…純喜くん？』

ガサガサとマイクが擦れる音。

純喜くんの声は聞こえなくなって、何かが起こってる様子。

…いま、女の子の声、しなかった？

心臓がどくんと音を立て始めた。

今の声…誰？マキさん？

私の知らない人かもしれない。

何も聞こえないから何もわからない。

その場で携帯を耳に当てたまま動けなくなっていると、しばらくして聞こえたのは

純「っごめん、カナまたかけ直すわ！！」

ﾌﾟﾂｯ

早口の彼の声と、無機質な機械音だった。

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