爽やかスマイルにご注意を (ページ21)

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それからあんまり会話は弾まなくて、少しお互いに気を使うような空気になってしまって

そのまま学校について別れた。

私の意見を聞いて明らかに動揺してたな

…別に私にあげるんじゃないのに。

席ついてはぁとため息をこぼすと、鶴房くんの彼女である葵ちゃんが私のとこに来てくれた。

葵「おはよう、また悩んでる？」

『…聞いてくれる？』

葵「なんでも聞くよ、無理しないで」

優しい葵ちゃんに昨日からのことを全部話した。

純喜くんに言えなかった私の暗い気持ちも吐き出してしまって、

それでも葵ちゃんは全部聞いて受け止めてくれた。

葵「さすがに私も、女の子にプレゼントは嫌だなぁ…しかも一緒に選ぶなんて」

『…私のこと、女友達と一緒だと思ってるのかな…』

葵「そのマキさんも嫌な感じだね。わざわざ言ってくるなんて」

そうなんだよね。

嫌なのは純喜くんだけじゃなくて、彼の周りにいる女の子もなの。

『鶴房くんは、そういうのなさそうでいいね』

葵「私も少し前に女の子絡みで揉めたことあったよ？
ちゃんと話し合って、誤解ってわかったけど」

『鶴房くんは葵ちゃんを本気で好きって伝わる』

葵「あはっカナちゃんの彼氏さんもだよ」

…そうかな

好きでいてくれてるのはわかるけど、優先順位というか…

彼の中で、他の人との立場的な差はあまりないように思えちゃう。

鶴房くんは女の子嫌いって噂もあるし、葵ちゃん以外といるの見たことない。

…いいなぁ、彼氏彼女っぽくて。

話すうちにどんどん気分が落ち込んで、葵ちゃんが焦って慰めてくれた。

葵「ほら、次移動教室だから行こっか」

『うん…ありがとう』

いいよ、と笑う彼女は可愛くて清楚で。

こういうところに鶴房くんはやられたんだな。納得。

2人で別の教室までの廊下を歩いていると、

純「あっ！カナや！」

『あ、純喜くん…』

偶然純喜くんと会った。

あんまり学校で会うことはないから少しだけ嬉しい、と思ったけど、

彼の横には…知らない女の子が2人。

ぶんぶんと手を振る彼の横で、

眉をひそめ目に力を入れてこっちを睨むように見る彼女たち。

鋭い目線に耐えられず、私はサッと目を逸らしてしまった。

…なにこれ、どんな状況？

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