爽やかスマイルにご注意を (ページ20)

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次の日起きてからスマホの電源を入れると、純喜くんからラインが来ていた。

純喜今日楽しかった!ありがとう!
純喜また行こうな!

純喜カナ?もう寝たん?
純喜おやすみ!

こちらこそ楽しかったよ、と心の中で思ったけど

返さなかった。

インスタを開くと、昨日と変わらずマキさんからのメッセージが。

…夢じゃなかったみたい。

学校に行く準備をして純喜くんとの待ち合わせ場所に行くと、

純喜くんは私に気づかずにスマホを真剣に見ていた。

近くに寄っても全く気づかないので、

何をそんなに見ているのかと思ってスマホを後ろから覗くと、

女の子向けの、アクセサリーのブランドのカタログだった。

『…え』

純「うわっ？！？！カナ？！おるんなら言ってや！！！」

焦った〜、と変に動揺してスマホを隠した。

…なんで、そんなの見てたの？

そこのブランド、結構高いんだよ

よくインスタで、彼氏にもらったって載せられるような、

カップルに人気そうなやつなんだよ

『…それ、あげるの？マキさんに』

純「あー、いやっえーと…そ、そんな感じやな！」

『…へぇ』

…あぁ、そう。

ブランドもののアクセサリーを、女友達に、ね。

目線をずらして、バレたことがいかにも都合が悪いような顔をする純喜くん。

そんなに見られて焦るくらいなら、見なきゃいいのに

なんで私を待つあいだに見るかな

マキさんからの敵視メッセージや、
昨日からの純喜くんの理解できない行動で

ストレスが溜まって、頭が痛くなる。

心に暗いモヤがかかって、気分が悪い。

純「そ、そーや！カナはこういうの好き？」

『…私？』

おん、とにこにこして聞いてくる彼。

大好きなはずの彼の笑顔も、頭の中では私じゃない人のことを考えてると思うと

素直に好きだと思えない

『……好きじゃない』

彼の顔は、見れなかった。顔を背けてしまった。

アクセサリーは好きだけど、

純喜くんが私じゃない女の子を考えて選んだブランドは、好きじゃない。

純「えっ…そ、そうなん…」

『…マキさんはどうか知らないけどね』

純「おん…そうやな。また聞いとくわ」

…どうしよう、私

いま、彼と一緒にいたくないって思ってしまってる

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