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ひととおり言いたいことを言い合って、お互い勘違いしてたことも解決した。
不器用なだけで、こんなに私のことを考えてくれてたんだね。
『汐恩がこんなに私のことを好きだったなんて知らなかった』
汐「ふはは、それ自分で言うんかい笑」
『よかった、愛されてて』
そう言って汐恩を見ると、
なにやら考え込んでる様子。
『なに、どしたの。』
汐「いや…あのさ」
改まって話だそうとするから、私も体ごと汐恩の方に向けた。
汐「さっきカナ、私には手出してこないーて言うてたから。
…手出してもええんかなー思って。」
ニヤッと笑う汐恩の目は完全に男の子の目をしていて、合わせた目を逸らせなかった。
汐「さっきもカナから求めてたしな笑
俺ももう遠慮せんでええ？」
『…その聞き方は、ずるいよ』
汐「…目瞑って。」
素直に目を閉じると、汐恩が近づいてくる気配がして、
激しく鳴る胸の音が聞こえないか、心配。
肩を控えめにそっと掴まれ、くる、と思っていたら
汐「…カナ」
耳元で名前を呼ばれて、思わず目を開けてしまった。
すると、目の前数センチのところに汐恩の顔があり、
少しでも動いたら触れてしまいそう。
汐恩の熱を持った目で見つめられる
汐「…好き」
小さくそう呟き、唇が重なった。
汐恩の手が頭の後ろに回って来て、
唇が離れた、と思ったらまた何度も重ねられて
頭が真っ白になった。
初めてで慣れていなかった私はすぐ苦しくなって、汐恩の制服をぎゅ、っと握ると、
ゆっくりと離れた。
汐「…顔、赤すぎやろ笑」
と、笑い出す汐恩。
そっちだって耳真っ赤のくせにね。
汐「なぁ、俺デート行きたい」
『…え、今から？！』
汐「いや今日は流石に笑
平日は部活あるからあんまり時間ないけど、土日とかどっか行こ」
『…うん。なんか積極的になったね』
汐「もう我慢せーへんって決めた」
『そっか』
公園を出て、私の家まで歩く
気持ちが通じ合ってる今、前のような気まずさなんか少しも感じない。
しっかり繋がれた手を見て、幸せだなって感じる
汐「また朝来るから。」
『うん、お願いします』
家に着いたと思ったらまた汐恩が一瞬だけぎゅっとしてくれた。
離れる時、私から汐恩のほっぺにちゅっとキスすると、
驚いた顔をしたあと嬉しそうに帰っていった。
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作者名：らん
| 作成日時：2021年5月19日 23時
