不器用エイリアンのほんと (ページ20)

今日:67 hit、昨日:90 hit、合計:331,723 hit

19☆ ページ20

・
ゲームもしていないのに寝不足のまま今日もカナの家まで向かう。

インターホンを押して少しすると、かわいいカナが…

…ん？

『おはよう、汐恩！』

「…おん」

前髪がいつもと違う…！

いつもは軽く巻いて横に流しているカナの前髪が薄くなってるというか(シースルーです)

よーわからんけどこれはこれでかわいい。新鮮。

ちょ、急にそんなんすんなって〜焦るやん

にやけそうになる顔を見せないように、「行くかー」と先に歩き出す。

でも待てよ、なんで急に変えた？

ここでふと疑問に思った。

もしかして、昨日翔也になんか言われた？翔也が関係してる？

あいつ髪とかいじるん好きやしオシャレやん？

えぇ、待って…そんな親しくなったん…

ただの考えすぎであって欲しいと思いつつ、やっぱり不安になって、

「前髪、かわいい」の一言が喉まで来て口から出ない。言えへん…

ここはもう、聞くしかない。

汐「なぁ、昨日なんやけど…」

ここまで言ってカナを見ると、ぱっちりした目としっかり目があって

前髪もいつもと違うし、心臓がグッとなって、続きが言えなかった。

クソ、俺のへたれ！！！アホー！！

ちゃうやん、だってこいつがかわいすぎんねんもん

しかも、カナから翔也のために変えたとか言われたら立ち直れん

なんでもないと誤魔化した俺にカナは深く聞いて来ない。

彼女の顔を見るだけで何も言えなくなる自分が心底カナに惚れてることを改めて自覚して恥ずかしくなりつつ

ヘタレな自分に落ち込んでいると、

『今日さ、ダンス部の練習終わるの待っててもいい？一緒に帰ろ』

カナからまさかの放課後のお誘い。

まて、にやけるな。ここはクールに！かっこよく！

汐「ええけど、、じゃあ教室で待っといて」

わかった、と嬉しそうに笑う彼女

その顔ほんま、アカンって…

あ、でも
カナは絶対にレッスン室には連れてきたくない。

蓮くんとか先輩はたまに彼女が練習見に来てる時あるけど、俺はぜっったい無理。

だって…

カナかわいいから、絶対みんな惚れるやん！！！！
チヤホヤされるの目に見えてるもん！！

今でさえクラス違うからカナの周りの男にヒヤヒヤしてるのに、部活の男らに近寄らせたくない。

レッスン室には来ないこと、とカナに釘を刺した。

よっしゃ、久しぶりにカナと放課後！！

楽しみすぎて飛びそう。

・