とりあえず【伊沢拓司】 (ページ20)

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20話目！ページ20

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あの後、まさかの研究室が閉まる時間、そして終電を逃した所まで研究が発展してしまった私達は急遽ふくらさんに電話をしてオフィスに泊まることになった。

『いや、めちゃめちゃ充実しました…』

「久々に女の子とこんなに専攻の話できて俺も楽しかったよ～」

とたわいもない話を永遠にベラベラ話しているとすぐオフィスに着いた。

「こんばんは～」

『お邪魔します…』

「お邪魔しますって、もうライターなんだから！」

と笑い出す須貝さんに『そんな笑わなくたっていいじゃないですか！』と言い返せるぐらいに今日で仲良くなれた。

「お、須貝さん、Aちゃん。お疲れ」

「福良さん急にごめんね」

「僕も今日ここに泊まる予定だったんで大丈夫ですよ」

「ほんと助かった」

『野宿になるとこでした、、』

あ、どうぞ夕飯です。とふくらさんにポテチを渡すと、ちょうど食べたかったんだ！と笑顔で言われてしまったので、隠しておいた野菜スティックも渡す。

『ほんとに、夕飯ポテチなんですか…？』

「お腹にたまるし」

『ええ…？』

「てか、被っちゃったな」

「あ、もしかしてもう買ってた？」

「あ、いや、伊沢が買いに行ってるの」

「伊沢さん来てたのかよ！」

ピーンと何かに気づいた用にこちらを見る須貝さんに、冷や汗が出る。

『な、なんですか、』

「チャンスじゃん」

『チャンス？』

「それ」

須貝さんが指差した先は私のカバンから少しだけ顔を出しているあの本。

「すこしみといたら」