あの三兄弟には姉がいました！ (ページ20)

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ストーカーページ20

学校からの帰り道。

最近、私は人の気配を感じる。

学校の最寄りの駅から家の最寄りまで電車一本。

駅の改札からでて、住宅街に入る道。

私が歩く度に聞こえる後ろからの靴音。

でも、振り向くと誰もいない。

(気のせいか…？)

そう思えばそう思うほど、日に日にその音に過敏に反応してしまう。

後ろを向いて目視できる普通に後ろを歩いている人の足音でさえも恐怖に感じてしまう。

そんな日々が続いたが、気の所為だと自分に訴えかけて、何とかやり過ごしていた。

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ある日。

ピンポーン

家のインターホンがなる。

インターホンで誰かと確認しようとボタンを押すけど、そこには誰もいない。

｢え？｣

家には私一人。

(視聴者さんの悪ふざけ…？)

(近所の子供たちのピンポンダッシュ的な…？)

ぐるぐる考えると余計怖くなってくるから、もう一度ボタンを押してインターホンの画面を消す。

それからまた少したって、

ピンポーン

インターホンがまたなる。

もちろん確認しても誰もいない。

｢ほんまになんなん、｣

悪ふざけにしては度が過ぎている行為にいらだちを覚えた私は、階段を荒々しく降りて、玄関の扉をいきおいよくあける。

｢…｣

誰もいない。

でも。

｢え、｣

玄関の前には無造作に置かれたビニール袋。

中には、私の好きなジュースやお菓子。
そして、白い封筒。

(ファンの方…？)

封筒をその場で開ける。

身体が固まった。

そこには私の隠し撮りの写真が10枚以上。

添えられていたメモの切れ端には、

【大好きだよ】

と一言。

｢いや…ｯ!｣

一気に恐怖を覚えた私。

その場に写真をばらまいてしまう。

思い出される帰り道の違和感。

気の所為じゃなかった。

すぐさま落とした写真を拾って、周りを見渡す。

怪しい人影はない。

ビニール袋をそのまま置いておく訳にも行かず、封筒と一緒に持って家に入る。

姉兄弟の部屋の私の机に置いて、もう一度封筒を開ける。

異性と話している写真。

帰り道の写真。

友達と写る写真。

家族で写る写真。

今日家族に相談しよう。

そう決めた私は家族の帰りを待った。