イベント後 ページ29
※Aside
＿＿＿＿＿＿＿
遥「ねぇ、何貰ったん？」
イベント終わりに「Aさんでいらっしゃいますか」とスタッフさんに話しかけられて、電話番号を書いた紙を渡された。
「お母さんの電話番号の紙やった」
遥「え、なら連絡しちゃいなよ」
「いや…」
遥「電話番号まで貰っといて、連絡しないのは失礼やと思うけどなぁ？」
と、ニヤっとしている。
「確かにそうやんなぁ…」
遥「いつかけるの」
「帰ってからかけるよ」
遥「そっかァまた教えてな？」
と一通りこの話題が終わると、「さ、帰ろ〜」と駅に向かい出した。
＿＿＿＿＿
「ただいま〜」
家に帰ると、母が夕飯を作ってくれていた。
A母「おかえり〜遅かったね。どやった、？」
「楽しかったで」
A母「なら良かった。ほらごはん食べ」
「うん」
いただきますと言って、お箸を手に持ち、食べ進めるけど、電話番号の書いた紙をどうしようかとそれだけが気になって、味があまりしなかった。
「ご馳走様〜」
A母「あ、お皿そこに置いといてー」
「はーい」
そうして、私は自部屋に帰った。
＿＿＿＿＿＿＿
「はぁ…」
ベッドに寝転びながら、電話番号の紙を眺める。
「、どうしよ」
どうしようと悩んでも、かけることに変わりはない。
けど、なにを会話したらいいんやろ。
そう思うとケータイに手が伸びない。
そこから数分たって、踏ん切りが着いた私は、
「よし」
と一声自分に気合を入れた。
「090…」
紙にある電話番号を読み上げながら、ケータイでその番号を打つ。
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…
無機質な音声が流れる。
プツッ
電話にとった音がした。
母「もしもし？」
お母さんだ。
「もしもし…Aです。」
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作者名：とちもち | 作成日時：2022年11月20日 19時
