第三話 ページ4
「はあ…不安しかないな。まあAが了承してくれるなら、俺は構わないが」
仁王先輩から聞いた覚えたての単語を使って一生懸命言うと、柳先輩はやれやれといったようにため息をついた。
なんか呆れられてる気がするけど、とにかく柳先輩はこれで他の先輩たちと一緒に練習できる！
あとは赤点スレスレでもいいから俺が英語の点数を上げることができればカンペキだ。
そうと決まれば急いでA先輩に頼みに行かねえと！
多分この時間なら生徒会室だよな、と思い、俺は柳先輩を置き去りにして生徒会室へと走った。
階段を数段飛ばしにかけ降りて、たどり着いたその場所のドアをノックもせず勢いに任せて開ける。
ミーティングでもしてたらかなり迷惑だっただろうけど、幸いにもそこにはA先輩しかいなかった。
先輩はいつものダサい黒ブチメガネで俺の姿をとらえ、少し驚いたような仕草をする。
「ハア…ハア…ッ…A…先輩…」
「どうしたんですか切原くん。そんなに息を切らして…」
自分からここに来るなんて珍しいですね、なんて言いながらも作業をする手は止めないままだ。
そんな先輩に、俺は息も整えないままさっそくお願いをしてみた。
「あの…俺に……英語…教えてくれませんか…？」
「…は？」
「俺っ…今回の小テスト、３点で…このままじゃ本試赤点どころか、追試に落ちて部活動出席停止になっちまうんスよ！」
「は、はあ…そうなんですか」
「俺が試合に出なかったら、先輩たちだけじゃ負けちまいますよ？！常勝立海じゃなくなるんスよ？！」
「それ、幸村くんたちに聞かれてどうなっても知りませんよ？」
くっそー！！
こんなにお願いしているのに、A先輩は作業をする手を止めないどころか、断ってきそうな雰囲気だ。
「A先輩…お願いっスよ…なんでもするから！英語教えてくださいよお！」
もうなりふりかまっていられなくて、涙目になりながら必死に先輩の制服にしがみつく。
すると彼女はようやく作業の手を止めてくれた。
「…そこまで言われたら断りづらいじゃないですか…」
「え、ってことは！いいんスか？！」
「その代わり、私の作業を少しは手伝ってくださいね」
「もっちろん！それは最初からそのつもりっス！」
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あやね(プロフ) - この作品めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください！掛け持ち作品も頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年8月29日 20時) (
レス) id: a392641253 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - かけもち作品も頑張ってください！応援してます*\(^o^)/* (2015年8月25日 13時) (レス) id: cd21981d4d (このIDを非表示/違反報告)
越前ゆうま(プロフ) - 主人公にどんな秘密があるんだろう？続きが気になる(´▽｀)更新頑張ってください！ (2015年8月20日 20時) (レス) id: 9e480544f5 (このIDを非表示/違反報告)
サボテンの花(プロフ) - 桐皇霧崎さん» コメントありがとうございます、頑張りますね(*´ω｀*) (2015年8月20日 16時) (レス) id: c8a8a442e9 (このIDを非表示/違反報告)
桐皇霧崎 - 更新頑張って下さい!! (2015年8月20日 0時) (レス) id: 6611a8bc52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サボテンの花 | 作成日時：2015年8月15日 22時
