第十四話 ページ15
side 切原
仁王先輩がドアを開くと、やっぱり。
先輩はまだ泣いてる。
でもこのクソ気まずい空気の中、いつまでも黙っているわけにもいかない。
しかも声をかけるタイミングを迷っていたら、仁王先輩に睨まれたし。
…やればいいんだろやれば！
内心叫びながら俺は仕方なく口を開いた。
まあメガネのことはカンペキに俺が悪いしな…
「A先輩……あの、メガネのこと、ほんとスミマセンでした…」
「切原くん……いいよ、もう…事故だったし、別に割ろうと思って割ったんじゃないでしょ？」
「それはそうなんスけど、イスひっくり返ったのはやっぱ俺のせいだし…それに先輩、メガネないと困るんじゃないスか？」
「…ケガは特になかったから大丈夫。実は元から目もそんなに悪くないんだ。…ただ…」
「ただ…？」
もとから目は悪くないのにあんなに野暮ったいメガネかけてたのか、と少し衝撃を受けつつ答えをうながす。
一体どんな秘密が隠されているんだろう。
でも彼女の答えは、予想外のものだった。
「私、メガネをかけてないと冷静な行動がとれないの」
「れいせいな…こうどう？」
「敬語も使えないし、人見知りになるから目も合わせられないし…それに…勉強以外のことに興味を持ってしまう」
え？え？え？
つまりどういうことだ、メガネをかけるとマジメになるけど外すとマジメじゃなくなるってこと？
「…勉強以外のことって？」
理解しきれなくて俺が完全に固まっていると、仁王先輩が横から先輩に問いかける。
しかも普通に聞けばいーのに、耳元で囁くっていうオプションつき。
「た、たとえば…れ、恋愛とか、遊びとか、その他もろもろ！」
「ほーお」
「ふ、普段メガネをかけていればなんなくかわすことが出来るんだけど、なんというか…外すと全体的に不器用になるの！あと顔近い！」
仁王先輩がその答えを聞いて満足そうにニヤニヤしていると、A先輩はそんな彼を思いっきり突き飛ばした。
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あやね(プロフ) - この作品めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください！掛け持ち作品も頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年8月29日 20時) (
レス) id: a392641253 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - かけもち作品も頑張ってください！応援してます*\(^o^)/* (2015年8月25日 13時) (レス) id: cd21981d4d (このIDを非表示/違反報告)
越前ゆうま(プロフ) - 主人公にどんな秘密があるんだろう？続きが気になる(´▽｀)更新頑張ってください！ (2015年8月20日 20時) (レス) id: 9e480544f5 (このIDを非表示/違反報告)
サボテンの花(プロフ) - 桐皇霧崎さん» コメントありがとうございます、頑張りますね(*´ω｀*) (2015年8月20日 16時) (レス) id: c8a8a442e9 (このIDを非表示/違反報告)
桐皇霧崎 - 更新頑張って下さい!! (2015年8月20日 0時) (レス) id: 6611a8bc52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サボテンの花 | 作成日時：2015年8月15日 22時
