第一話 ページ2
やっちまった。
最悪だ。
返された英語の小テストの点数を見て、俺は落胆する。
来週は中間テスト。
赤点のやつは全員追試で、しかもその追試に受かんなかったら部活動出席停止という超重要なテストだ。
それなのに、一週間前のプレテストがこのザマ。
「3点…マジかよ…」
これ100点満点のテストじゃなかったっけ？と自分の目を疑いたくなるような数字が、そこには広がっていて。
HRが終わっても、俺はショックのあまりしばらく席から動くことが出来なかった。
周りのやつが帰り始める中、俺は一人でなんとかその3が30…いやダメだ、30点でも赤点じゃん。
300…は行き過ぎだから、80点くらいになってくれないかとその答案を必死で見つめる。
でもいくら念を込めたって点数が変わるわけないし、この点数が来週までに良くなる気もしない。
…大会も近いのにヤバい、ヤバい、本気でヤバイい！
もしバレたら先輩たちに殺される…！
せめてこの答案が先輩たちに見つかりませんように！！
しかしその俺の願いはもろくも崩れ去った。
帰るために俺を迎えに来た柳先輩によって。
「赤也、そろそろ帰るぞ……赤也？…今、見えてはいけないものが見えた気がするんだが」
「き、気のせいじゃないっスか？」
慌てて後ろにテストを隠したけど、もう時すでに遅し。
あっという間に取り上げられ、その恐ろしいまでにひどい点数を見られてしまう。
必死で取り返そうとするけど無駄に背が高い柳先輩が手を上に上げてしまえば、もう俺はどうすることも出来なかった。
「赤也。これは非常に…まずいな？」
しばらくの間の後、柳先輩がいつもは閉じている目を開いて俺に言う。
「……採点ミスとかじゃないっスかね？」
「ふざけている場合か？」
その顔があまりにも怖いからごまかそうとしたら、さらに先輩の怒りに油を注いでしまった。
「いや、ホント、一週間本気出しますって！この通り！」
「…いや…これは赤也一人ではもうどうにもならないな。…詰んだ」
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あやね(プロフ) - この作品めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください！掛け持ち作品も頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年8月29日 20時) (
レス) id: a392641253 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - かけもち作品も頑張ってください！応援してます*\(^o^)/* (2015年8月25日 13時) (レス) id: cd21981d4d (このIDを非表示/違反報告)
越前ゆうま(プロフ) - 主人公にどんな秘密があるんだろう？続きが気になる(´▽｀)更新頑張ってください！ (2015年8月20日 20時) (レス) id: 9e480544f5 (このIDを非表示/違反報告)
サボテンの花(プロフ) - 桐皇霧崎さん» コメントありがとうございます、頑張りますね(*´ω｀*) (2015年8月20日 16時) (レス) id: c8a8a442e9 (このIDを非表示/違反報告)
桐皇霧崎 - 更新頑張って下さい!! (2015年8月20日 0時) (レス) id: 6611a8bc52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サボテンの花 | 作成日時：2015年8月15日 22時
