隣のキミ (ページ1)

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近くの大学生向けのランチ営業が終わり
道路に出していたランチメニューの黒板を店内にいれる。

シックなウッドテイストでまとめた「Snow Rose」は
たった5年で、地域でそこそこ人気のレストランになった。

それも、これも全部はうちのメンバーのおかげだけど…。

涼「お、もう看板入れてくれたの？ありがと」

「うん。涼太もキッチン片付いた？」

涼「こっちも終わった。翔太もレジ締め終わったみたい」

翔「ん？呼んだ？」

「ううん。今日はもうランチの片付け終わった」

翔「お、今日は早く終わったな」

いつもよりも早く終わった片付けに
満足そうな二人が私の幼馴染であり
このお店の共同経営者。

…って言っても、涼太は自分でシェフをして
翔太と私はフロアに出てるから
経営者っていうほどカッコいいもんじゃないけど。

二人は幼馴染の私からしてもかっこいいわけで…
ランチもディナーも全部近所の女子大生やOLさんでいっぱいになる。

翔「Aー、お前もまかない食うよな？」

「あ、うん。食べる」

涼「今日はオムライスだよー」

「おー！」

翔「超うまそう！」

顔に劣らず、味のレベルももちろん高い。
そもそもの店の売りは、2年間のイタリア修行を経た涼太のイタリアンだ。

私と翔太が大学に行っている間に
涼太は小学校からの夢だったイタリアでの武者修行をしていた。

そして、帰国してすぐに
小学生の時から3人で言っていた
『いつか3人でレストラン開こう！』という夢を
この土地で、5年前に叶えた。

レストラン「Snow Rose」は、この春で6年目になる。