-38- Oside ページ8
何が楽しくて
男3人で大切な土曜の夜を過ごさなきゃいけねーんだ。
そう思いつつも…
足は隣の奴らと同じ方向に進んでて
すれ違うのは皆カップルばっか。
わざとこんなとこに俺を連れて来てんのか？
.
雅「あーここ」
智「随分しゃれたとこだな(笑)」
和「相葉さんはオシャレ気取るの大好きだから(笑)」
雅「どういう事だよ(笑)」
和「ま…いーじゃん。入りましょうよ」
入ったレストランは完全なるイタリアンで
ちょっとしたバーまで付いてる。
こーんな洒落た革張りソファとか
いくらんすだろうな。
◇『ご注文は？』
雅「とりあえずビール3つでいいよね？」
和「うん」
智「んだね」
雅「ビール3つ」
◇『かしこまりました』
俺らのテーブルに置かれたキャンドルに火を灯して
ドリンクメニューを下げていった。
元々机の上に置いてあった灰皿を引き寄せて
ポケットに突っ込んで来た潰れかけの小さな箱を出して
その中から1本を抜き取る。
雅「なーんか金髪くんがいるなんて新鮮だなぁ」
智「お前らが誘ったんじゃん(笑)」
和「お前らっていうか…アイツね」
雅「あのさ…忘れかけてるみたいだから言うけど」
“俺…1年先輩だかんね？”って笑った顔は
高校の時と変わらねぇ。
ちゃんと覚えてるよ。
櫻井の横にいて…その恋とやらを応援してたやつだろ？
和「あれでしたっけ？無駄にバスケに熱かった…」
智「あーそういや、んなやついたね」
雅「おい(笑)」
“俺に関してもっとあるでしょ”って
熱く語ろうとした相葉を遮るように…
店員が俺らの机にビールを置いていった。
和「はいはい。まぁ…昔は忘れて飲みましょうよ(笑)」
雅「ん？…うん。じゃあ……乾杯」
ｶﾁﾝとなったグラスから
俺の口に、まだまだ泡があるビールを流し込む。
俺の目の端で煙草がｼﾞﾘｼﾞﾘと燃えながら
細い煙を宙に漂わせた。
.
相葉が勝手に注文した前菜的なのが
俺らのテーブルの上に並べられていく。
雅「たまには外食もいいでしょ？(笑)」
智「つーか飯食ったの久しぶり」
雅「えっ!?」
最後にちゃんと食ったのいつだっけ？
あーAが作ってくれたときか。
.
「ここ、おしゃれですね」
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作者名：storm@japan
| 作成日時：2015年3月20日 12時
