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特別な日の意味は聞けないまま…
次々とタイミングよく運ばれてくるコース料理を
喉から下に通すのは凄く大変だった。
それは…潤さんが私を褒めるようなことを
ずーっと言ってくれるから。
止めようとしたって…私の話なんか流されちゃって
止まってくれない。
潤「仕事もちゃんとできるしね」
「いや……潤さんに助けてもらってばっかだし」
潤「ん？今日のプレゼンなんか少ししか手伝ってないでしょ？」
“それから…”っていう風に
またどんどんと潤さんがしゃべっていって
もう真っ赤になる余地もないくらいに真っ赤になっちゃったから
つい…言っちゃったの。
「もうやめてくださいっ//」
真剣に言ったつもりなのに…
潤さんはちょっとだけ笑ってから
“まだ言い足りないくらいだけど…”って言ってから
静かにシャンパンを飲んだ。
.
潤「俺も緊張してんのかもね(笑)」
「え…緊張ですか？」
潤「そう。緊張してんだよ？(笑)」
「なんでですか？(笑)」
“だってもうプレゼンも終わったのに”って言いながら笑ったら
潤さんは少しだけ笑ってから
またシャンパンを煽った。
それから“もっと別の…これからの事”って言った声は
凄く静かだった。
潤「Aちゃんに好きな人いるのは知ってんだけどさ」
「え……あ、はい」
潤「それでもやっぱり諦められないんだよね」
何を言われるかも分かってないのに
自分に都合のいい妄想が先走りして
勝手に心臓がﾄﾞｷﾄﾞｷした。
それに拍車をかけるような…
潤さんの眼差し。
私は…いつからこんなに惚れっぽくなったの？
.
潤「忘れさせてあげるとか…断言はできないけど、幸せにする自信あるから」
「……幸せにって」
潤「俺と付き合ってほしい。将来も見据えて」
「それって……」
潤「それぐらい俺は真剣だから」
潤さんの言葉に心が震えて
大きく揺れた。
将来って……結婚とかってことでしょ？
それくらい真剣って言ってくれる人に
私はなんて言葉を返すんだろう。
なんて言葉を返したらいいんだろう？
だって……頭の中は智で
まだまだいっぱいなのに。
潤「信じらんないかもしれないけど…幸せにする自信だけはあるから」
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作者名：storm@japan
| 作成日時：2015年3月20日 12時
