-46- Nside ページ16
爽やか先輩の低い声が俺らを驚かせて
一瞬話すのをやめそうになったけど
俺の後ろから相葉さんの冷静な声が届いた。
雅「土曜日だよ…ね？」
和「そう。土曜」
翔「……そっか」
一人で納得したように言葉をやめてしまった奴に対して
俺らの後ろから…
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝと机を指で力強く叩いてる音が聞こえる。
もう…落ち着けよ。
智「何か知ってんなら話せよ」
和「大野さん」
智「知ってんのに黙ってんじゃねーぞ」
雅「翔ちゃんも話そうとしてるから」
翔「知ってるよ」
雅「誰なの？あの人…」
相葉さんの言葉に…
爽やか先輩の口が動く。
翔「俺たちの会社で働いてる人だと思う」
和「Aちゃんとの関係は？」
翔「それ言う必要ある？」
智「言えよ」
翔「Aちゃんの指導係だよ」
和「そいつに気あんの？」
“それは俺が言う事じゃねーだろ”って
強く言い放った爽やか先輩。
俺らの後ろの椅子がｶﾞﾀｯと動いて
反応するのが間に合わないほどの速さで
俺の前に現れる。
.
智「いい加減にしろよ」
雅「ちょっと…そんなに強く」
智「あいつに変な男付くと困んだけど？」
和「大野さん…強すぎ」
雅「その気持ち翔ちゃんにぶつけてもしょうがないでしょ？」
そうやって相葉さんが落ち着かせようとしたら
大野さんが腕を力強く振り払う。
ったく…どんだけ飲んだんだよ。
智「こんな風にならない方がおかしいだろ？」
翔「あ？」
智「お前だって…こういう気持ち持ってんだろうが」
和「危ないから」
智「うるせぇよ!!今でも好きなんだろ？」
雅「いい加減にしろって!!」
力づくで二人を引き離した相葉さんを間に挟んで
大野さんが爽やか先輩に
“目の前で他の男に取られて満足？だせーな。お前”って言い放った。
すっげー睨んでるであろう爽やか先輩の視線を
相葉さんが遮ってくれてるから
俺は…大野さんを落ち着かせる方に徹する。
和「飲み過ぎ」
智「あーすきっ腹に飲んだからね」
和「にしても…自分の店で暴れ回んな」
智「へいへい」
最後に…相葉さんと店から出ていこうとした爽やか先輩が言った言葉が
今でも忘れられんねぇ。
翔「俺を見下すのは分かる」
智「は？」
翔「だけどな、松潤なら任せられんだよ」
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作者名：storm@japan
| 作成日時：2015年3月20日 12時
