-44- Sside ページ14
相葉ちゃんに指定された場所は
住宅街の中にあって…探すのに少しだけ苦労した。
入口の上に少しだけ錆びた看板に
cafe&bar STORMって文字が書かれていて
ドアの手間にある黒板には
“本日貸し切り”の文字があった。
貸し切りって…やりすぎだろ
と思いつつも、ｷｲｷｲするドアを押して中に入った。
.
雅「翔ちゃん!!待ってたよー」
翔「ごめん。ちょっと残業しちゃってさ」
雅「約束したんだから、残業なんてしないでよ(笑)」
翔「今日中の仕事だっ……え？」
相葉ちゃんの背中について行きながら
店内に足を進めると…
オレンジの明かりの下には
高校の時に…Aとよく一緒にいたやつと
オレンジ色に光る金髪がいた。
雅「金髪くんは知ってるよね？」
翔「いや…知ってるけど」
雅「こいつはニノね」
和「二宮和也ってフルネームで言えよ(笑)」
翔「二宮……」
和「爽やか先輩は変わんねーな」
雅「ね…俺もいつ振りだ？大学の時に1回会ったくらいだからー」
二宮と相葉ちゃんの言葉なんて耳にしっかり届いてなかった。
カウンターの中で…グラスにビールを注いでる金髪を見てた。
高校の時より少し痩せたくらいで…
口には細い煙草を咥えて
“座れば？”と言うように俺の前の席を顎で指す。
智「ビール飲めるよな？」
翔「あぁ…」
雅「もーぎこちないなぁ」
翔「聞かされてねぇよ…こんなの」
雅「本当は3人で話そうと思ったんだけどね」
智「俺も話に入れて欲しくてね」
そう言いながら…俺の前にビールを置いて
ちゃっかりその手にもビールのグラスを持ってる。
.
ビールの助けもありってとこだけど
こいつらのいる空間にも慣れ始めて
段々と今の関係が分かった。
翔「つまり…？」
雅「俺とニノが会社の同期」
翔「で…智くんとはどうして繋がったの？」
和「俺がずーっと連絡取ってるから」
翔「なるほど…」
智「で…櫻井がAと繋がってんでしょ？」
口調の割に…目は俺を射抜くように鋭い目をしてる。
ていうか…俺が卒業してからの
Aと智くんの関係を知らない。
付き合ったのか…付き合ってないのか…
それとも既に別れたのか。
翔「そうだよ…俺の部署にいる」
智「そか」
翔「あの後どうした？」
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作者名：storm@japan
| 作成日時：2015年3月20日 12時
