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下校を知らせるチャイムがなり 、 紫耀くんから逃げるようにして私は教室を出た 。
でも玄関先に行くと紫耀くんは先回りをしていてここで会ったところで別に大丈夫 、 そう自分に言い聞かせて紫耀くんの隣をとおって下駄箱を開けた 。
「 おい 、 話終わってない 」
「 私は話すことなにもないもん 」
「 俺はある 」
「 私はないの! 」
そんな小競り合いをしながら靴を履こうとすると紫耀くんに腕を掴まれてバランスを崩した 。
壁に押し付けられるように壁ドンされて 、 今までの私ならキュンキュンしてただろうけど全然ときめかない 。 むしろ怖いの 。
なんでそこまで私に執着するの?
嬉しいことのはずなのに今の紫耀はとてもずる賢くて汚く見えてしまうの 。 ごめんね 。
「 離して 。 私行くとこあるの 」
紫耀くんにになんて付き合ってらんない 。
紫耀くんの腕からするりと抜けて正門まで全力で走りきった 。 きっと廉がいるはずだから 。
「 A?そんな急いでどうしたん 。 」
「 廉 、 早く行こ 」
「 え?ああ 、 おん 」
廉は校舎を何度も振り返ったけどわたしは振り返ることなく廉の手をとって前を歩いた 。
紫耀くんなんて 、 きらい 。
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夢羽(プロフ) - とても好きです!!更新頑張ってください! (2017年1月17日 20時) (レス) id: 8780097573 (このIDを非表示/違反報告)
由梨明(プロフ) - いいですね!平野君が、幼なじみの設定!!また、更新楽しみにしてます! (2016年11月21日 11時) (レス) id: 13796ad0b8 (このIDを非表示/違反報告)
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