cafe and bar MADNESS 5

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「あ、エアコンだ。
小屋の中にエサとエアコンある。
外暑いから中入りたいんだな」



可笑しそうに笑った隆二さんの指した先には
稼働中のエアコンがあり、
涼を求めるカピバラさんが可愛くて
私も笑ってしまう。

すると小屋の中から
緑の葉っぱを持った飼育員さんが出てきて、
それにつられるかのように
カピバラさんもやってきた。

日陰で葉っぱをむしゃむしゃ食べている
カピバラさんに近づくと逃げられることもなく、
簡単に触ることができる。


「わぁ……可愛い……」



カピバラさんの毛は固いけど体は柔らかく、
目を細めてじっとしている姿は
可愛くてたまらない。

頭や背中を優しく撫でていると、
葉っぱを食べ終えたらしいカピバラさんが
ゴロンと寝そべったので驚いた。



「わ、カピバラさんおなか見せてるよ！すごいね」

「はは、可愛いなー。おなか触ってほしいのかな」



そう言い合いながらカピバラさんを撫でていると、
のそのそと歩いてきた別の子が
隆二さんに体をくっつけた。

撫でろとでも言いたげなその態度が
可笑しくて可愛くて、つい笑ってしまう。

2頭のカピバラさんに囲まれた隆二さんに
スマートフォンを向けると、
ニッコリ笑ってピースしてくれる。

カピバラさんと隆二さんという
レアな組み合わせの写真を撮れたことがうれしくて
内心喜んでいると、
「俺も撮ったげる」と隆二さんが
スマートフォンをポケットから取り出した。

撫でられて目を細めている
カピバラさんと私の写真を撮って、
隆二さんは今度は私の隣にやってきた。

インカメラで画角を調節して、
カピバラさんと私たちの
スリーショットを撮ってくれる。

写真を確認すると、
楽しそうに笑っている私と隆二さんの背後に
別のカピバラさんの後ろ姿が
小さく写り込んでいて、それも可愛かった。

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