cafe and bar MADNESS 2

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チェックシャツを腕まくりして、
料理をする隆二さん。

何かを作っているという点では
マドネスにいる隆二さんと同じだけど、
晩ごはんの支度をする隆二さんは
やっぱりマドネスにいる時とは違う感じがする。

素の隆二さん。

仕事をしていない、日常の隆二さん。





食事の支度を終えて、
テーブルの前にお皿を並べる。

隆二さんのお手伝いをして作った夕食は
とりわけおいしそうに見えた。



「いただきます」

「いただきます」



お椀に口をつけて、お味噌汁を飲む。

やっぱりすごくおいしい。

顔を緩ませてほうっと息をつくと、
隣に座っている隆二さんが
またほっぺたを撫でてくる。



「可愛いなぁ」

「……それ、昼もしてましたね」

「うん、なんか、あったかいもの食べて
リラックスしてる顔がめっちゃ可愛い」



自分ではどんな顔をしているのかが分からなくて、
そう言われると恥ずかしい。

思わず俯くと、ほっぺたをむにむにとつままれた。



「早く食べないと冷めちゃうよ」

「はい……」



そう声をかけられて、お魚にも箸を伸ばす。

おいしいなぁと思いながら食べているうちに
恥ずかしい気持ちも忘れてきた。



「すっごくおいしいです」

「ほんと？よかった」

「隆二さんって、欠点ないんですか？」



顔がかっこよくて、スタイルもよくて、優しくて、
甘やかしてくれて、料理もできて仕事もできて、
それに隆二さんは以前浮気はしないと言っていた。

何も欠点が思い浮かばない。

そう言うと、隆二さんは隣で苦笑した。



「あるじゃん。優柔不断なとことか」

「それ、欠点ですか？可愛かったのに」

「うーん、そう思ってくれるのは
Aちゃんだけじゃないかなぁ」

「そうですか？」

「うん。だって俺、臣たちに
Aちゃんの話してた時、
ナオちゃんにボロクソ言われたもん。
かっこ悪いとか、ダサいとか」



その言葉にびっくりして横を見ると、
隆二さんは可笑しそうに笑った。

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