cafe and bar MADNESS 2

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「ほんと可愛い」



心からそう思っているように言われて、
恥ずかしいけどうれしい。

顔が緩むのを抑えられなくて俯くと
頭を優しく撫でられた。



隆二さんにアボカドバーガーを分けてあげて、
隆二さんの買ったものも
ちょっと分けてもらったりして、
おなかいっぱいになるまで食べた後は
商業施設の中へ買い物に向かった。

地下に食品売り場があって、
おいしそうなものがいっぱいあって、
目移りしてしまう。



「Aちゃん、年越しそばは家で食べる？」

「そうですね……いつも家で食べてます」

「明日、一緒に食べたいな。
お椀にちょっとだけ食べるとか、ダメ？」



甘えるようにそう言われて、可愛いなと思う。

「大丈夫です」と笑顔で答えると
隆二さんもうれしそうに笑った。



「じゃあ蕎麦も買って帰ろう。
あとはー、魚と、なんか野菜買おっか」



そう言った隆二さんに手を引かれて、
人混みの中を歩く。

離れないように必死についていっていたら
隆二さんがふいに手を離した。

私の手を掴んで自分の腕を持たせ、
「これなら離れないでしょ」と言ってくれる。



「ちゃんとくっついててね」



笑顔の隆二さんにそう言われて、
心臓が壊れるかと思った。

隆二さんがかっこよすぎて倒れそうになるのを、腕にしがみついて堪える。



腕を組んで歩くのは、
手をつないで歩くよりどきどきして
だけど甘い気持ちになった。

手をつなぐより隆二さんに寄りかかれる安心感。

横を仰ぎ見ると隆二さんは必ず気づいてくれて、
私に微笑みかけてくれる。

幸せすぎて、これは夢じゃないかと
もう何度目か分からないことを思う。

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