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「え、そんな、
申し訳ないです。払います」

「あれ、申し訳ないですとか言ってる」



そう言われて目を見開くと、
隆二さんは悪戯っぽく笑った。



「昨日言ったよね?
こういう時なんて言うんだっけ」

「ありがとう、ございます……」

「うん」



ニッコリ笑った隆二さんが会計を済ませてくれて、
手を引かれて外に出た。

ごちそうさまでした、と声をかけると
「どういたしまして」という答えが返ってくる。

でも、どうしても申し訳なくて、
ここは隆二さんに正直に尋ねることにした。



「大人は、彼氏におごってもらうのが
普通なんですか?」


「うーん……
それは、カップルによるんじゃないかな」

「例えば、ナオさんと臣さんだったら、
どうなんでしょうか」

「ふたりが付き合うようになってから、
うちの会計は臣がするようになったかな。
臣は尽くすタイプだから、
自分が何でもやってやりたいと思うみたい。
だから料理とかもやってたじゃん?」

「なるほど……」

「ちなみに俺もそう。
だから、Aちゃんは何も気にしなくていいよ」



そう言われて横を仰ぎ見ると、
隆二さんは優しく微笑んでくれた。



「俺が甘やかしてあげたいと思って
やってることだから。
それは、素直に受け取ってほしいな」

「うーん……難しいです……」

「難しいことは何も考えなくていいよ。
俺に甘えられるのは、彼女だけの特権なんだしさ」



彼女だけの特権。

そう言われて、思わず顔が緩む。

すると、隆二さんもうれしそうに笑って
つないでいる手を揺らした。





マドネスやナオさんたちの家で、
臣さんに自然体で甘える
ナオさんの姿を思い出す。

私はナオさんみたいな美人じゃないけど、
臣さんとナオさんみたいな
仲よしのカップルになりたいと思う。

そうするには
今みたいに隆二さんに遠慮するんじゃなくて、
隆二さんの好意を
素直に受け取れるようにならないと
いけないのかもしれない。

隆二さんがしてくれることを、
喜んで受け入れられるように。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 今市隆二 , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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なつめ(プロフ) - Koiru*さん» 何度も読み返してくださりありがとうございます!自分で書いておきながらなんですが私もマドネスの隆二くん大好きです♪歌で告白してくれるとかめっちゃいいですよね!ほんと近場にいないかなぁー笑 (2019年4月15日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
Koiru*(プロフ) - やっぱり、マドネスの今市さん素敵。何度読み返しても、キュンキュンします。良いなぁ、こんな人が目の前に現れてくれないかなぁ。と思う日々です。 (2019年4月15日 11時) (レス) id: c51d9e3401 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - Koiru**RHT名前変えましたさん» 私にやられそうですか?笑 移行してからもやっちゃいますよー!続きもお付き合いいただけるとうれしいです♪ (2018年12月5日 16時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - Tomoさん» こちらこそ、コメントありがとうございます♪このお話で楽しんでいただけたようで、とってもうれしいです!これからもこのお話の隆二くんで萌えていただけるようがんばります! (2018年12月5日 16時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
Koiru**RHT名前変えました(プロフ) - なつめさんに、やられそう( 〃▽〃) (2018年12月5日 9時) (レス) id: c51d9e3401 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつめ | 作成日時:2018年11月28日 17時

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