飛び降り自殺 ページ32
「____動くなぁ!
姿を現せ!」
高層ビルの屋上にはやはり強い風が吹き付け、轟々と風がなり聴覚が機能を果たしていない。
だが、刑事の野太い特徴的な声は風に乗ってよく通った。
拳銃を取り出し、最新の注意を払いながらゆっくりと屋上全体を見回す。
「いない…?」
どれだけ辺りを見回しても、人の気配は一切ない。
他の警察も屋上の至る所を探し始める。
そこで、ある物が見つかった。
「____靴か?」
屋上に置いて合ったのはまだ新品であろう革靴。
恐らく追っていた侵入者のものだろうか。
「真逆」、そう呟いて屋上にある柵の外を見た。
五十階にもなるこの建物の屋上から下を見下ろせば、下は足がすくむ程遠くにあり、此処から手違いでも飛び降りればひとたまりもないだろう。
こんな状況の中で屋上まで追い詰められて取る行動。
それは容易に想像できた。
「チッ、下だ!
下に行け、死体があるかも知れん!」
その指示に警察達は一斉に動き始める。
誰もいなくなった屋上に、一際強い風が吹き付けた。
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作者名:鸞宮子 | 作成日時:2020年1月12日 16時