女性を落としまくる杉浦さん ページ29
これで侵入は簡単だろう。
受付嬢には、上司を待っていたかのように見せ、小池を上司なのだと思わせた。
小池には、自分を会社の案内役だと思わせ受付嬢に怪しまれず入れるようにする材料になって貰った。
盗んだ社員証で小池と自分を会社に通し、念の為にその社員証を捨てておく。
『自己紹介が遅れて申し訳ありません。
今回案内役を努めさせていただきます、UGK株式会社の杉浦翔と申します』
「あら、ご丁寧にありがとう」
『いえ、では、此方にどうぞ』
昇降機を使い上階に上がって、適当な会議室に小池を通す。
サーバーで珈琲を入れ、小池の前に差し出した。
「ありがとう」と言って受け取る小池に微笑み、「少々お待ち下さい」と言って部屋を出る。
社長室があるはずの更に上階に上れば、秘書室というものがあり、丁度そこから出て来た女性がいた。
『____おっと、これはすみません、お怪我は?』
「あ、え、いえ。
大丈夫です、すみません………」
社長の秘書と思しき女性にわざとぶつかり、姿勢を崩させる。
よろめいた女性を抱き留め、胸元から手帳を抜き取った。
ゆっくりと女性を起こし目線を合わせ微笑みかければ女性は慌てて、「し、失礼します!」と逃げて行ってしまった。
横目でそれを見届け、女性の持っていた手帳の中を見る。
そこには社長の予定がびっしりと書いてあり、後一時間程で社長が出社して来るようだった。
『………社長室に早く行かないと』
手にはUSBメモリを握り、社長室まで駆け抜ける。
途中で防犯カメラがあったが、それは異能力を使い幻影を見せ難なく回避。
人通りも全くないので簡単に社長室についた。
社長室に入り直ぐにパソコンにUSBメモリを差す。
【データ転送中】と書かれた表示を見て少々室内を物色。
恐らく十分程でコピーはし終わるだろうから、見つかりはしないはずだ。
社長室を漁っても特にこれといった情報はなく、コピーし終わったのを見て部屋から出た。
後はサーバールームに行くだけ。
彼処でも有力な情報を得られるだろうから、向かう必要があるのだ。
『ああ、もしもし、花袋か?』
《ん………?
ああ、陽殿か、なんじゃ、仕事中か》
『そうだ。
今からサーバールームに行って花袋に作って貰った機械を差すから、上手く情報を抜き取ってくれ』
《了解した》
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作者名:鸞宮子 | 作成日時:2020年1月12日 16時