5 ページ5
時は過ぎて雄英高校入試。
ほぼ全ての人がヒーロー科の入試へと足を運ぶ中案内に沿って普通科の試験会場へと向かう。
経営科と普通科でギリギリまで悩んだが、結局普通科へと進学することに決めた。
まだ受かってもないくせに贅沢な悩みだなと思われるかもしれないが、これでも中学の試験順位は不動の1位である。
何個か競り負けている科目もあるが、総合得点については1の順位から外れたことがない。
筆記試験だけ終えて帰る。
中々難しかったが、全て埋めれてはいるので大丈夫だろう。
帰り道にはヒーロー科を受験しただろう同年代の人が沢山歩いていた。
何も無かったのに、何故か胸の中はモヤモヤとしていた。
ーーーーーー
「お」
郵便受けを開くと雄英高校からの封筒。
家に上がることもせずその場でビリビリと中身を見ると合格の文字。
制服や教科書の揃え方が乗っているその紙を持ちながら家へと上がる。
お財布と通帳をカバンに詰めて、適当に髪を結い上げる。
「行ってきます」
そう言って家を出て銀行へと向かう道中、今日の予定をおさらいする。
まずお金を下ろして、制服の注文をしに行って、教科書を買いに行って…出来れば一日で済ませたい。
家に帰ってフローリングに膝を着く頃にはもうくたくただった。夕飯を作る気力はないと悟った私はチェーン店のバーガーショップにてご飯を買っていた為直ぐに食べてしまおうと動き出す。
4人がけの、1人には大きすぎるテーブルでハンバーガーにかぶりつく。
何はともあれほぼ全部揃って、あとは少し新調する文房具がある程度。
必要なものが揃って良かったとため息を着く。
1人で何もかもするのは中々難しい。
相談出来る誰かと回るなら苦にならないけれど、
1人で右往左往していると疲れが3倍くらいになる気がする。
よっと弾みをつけて立ち上がる。
友達がいない訳では無いが、遊びに行くような関係性の友人は居ない。
学校で困らない程度の関係性。
今の今まで、特にと付くような仲の友達はできなかったが、できるだろうか。高校で。
自分だってスクールライフとやらを楽しみたくないわけじゃない。
友達は欲しいしミスドとかで勉強したいし一緒に海へ行ったりしたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜鉛2℃(プロフ) - Esさん» コメントありがとうございます。感想を言って頂けるととても励みになります。描写に気をつけて書いているので本当に嬉しいです。読んでくださりありがとうございます。 (6月1日 19時) (
レス) id: 7a92f90d7d (このIDを非表示/違反報告)
Es(プロフ) - 地の文がすっきりしていて読みやすくて、とても面白いです！主人公の心情描写が分かりやすくて惹き込まれました！応援しています！ (6月1日 15時) (レス) @page8 id: 675c8ca3d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：亜鉛2℃ | 作成日時：2023年5月31日 22時
