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「なんだぁ？限界かぁ…？」
手の人が話しかけてきた。今まで全く話しかけてこなかったから喋らないのかと思いきや喋るようだ。
「…いやぁ…個性使ってみるの、6回目ですけど…上手くいくもんだなぁ…それとも弱いのかな、のーむってやつ。」
煽ってみることにする。
どうも脳無はそこの手の人の言うことを聞く様子。
ならば手の人をボコボコにすれば止まるかもしれない。
個性は知らないが見るからにヒョロガリだし私にも勝てる可能性があるかもしれない。
そう思いつつ次の拳を避けると、足からブチりと音が鳴った。
その瞬間足がガクリと力を無くすと共に猛烈な痛みが昇ってくる。
ようやく、足の筋繊維が引きちぎれた音だと気づいた。
痛みに顔を歪ませながら個性を使用し繋ぎ止める。
あと何分持つだろうか。もう泣きそうだ。
その油断を見透かされたのか、脳無は私の頭を鷲掴み、勢いよく投げた。
その投擲力は凄まじく、ああまた落ちるのかと目を瞑るとお腹の辺りに勢いよく何かが巻き付き、引き寄せられた。
「助けに入れなくてごめんなさい、強いのね。ケロ」
梅雨ちゃんに言葉を掛けられて勝手に涙が零れていくのを感じる。
なんでこんな酷い目にあってるんだ私…今日一日で空から地面に落ちる最悪ジェットコースターを体験させられているにも関わらず、今日家に帰ることが出来たならば、
私はひとりで疲れた体に鞭打ってやらなければならないことが沢山あるのだ。
個性の使いすぎで鼻血が出るのも怖いし足の筋繊維初めてちぎれたし、こんなの、こんなの相澤先生が五体満足の結果が着いてこなきゃ、割に合わない！
先程まで自分がいた方向に視線を向ける、と
私やA組の生徒をワープさせた黒のモヤモヤが手の人に話しかけている。
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亜鉛2℃(プロフ) - Esさん» コメントありがとうございます。感想を言って頂けるととても励みになります。描写に気をつけて書いているので本当に嬉しいです。読んでくださりありがとうございます。 (6月1日 19時) (
レス) id: 7a92f90d7d (このIDを非表示/違反報告)
Es(プロフ) - 地の文がすっきりしていて読みやすくて、とても面白いです！主人公の心情描写が分かりやすくて惹き込まれました！応援しています！ (6月1日 15時) (レス) @page8 id: 675c8ca3d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜鉛2℃ | 作成日時：2023年5月31日 22時
